5日、ZOZOマリンスタジアムで行われたロッテ-日本ハムの試合は、0-1で迎えた7回裏の二死満塁、ロッテ中村奨吾選手の打席で、日本ハム玉井大翔投手がカットボールを引っ掛ける形で一塁方向へ大きく逸れる暴投。
これで、三塁ランナーの藤岡裕大選手だけでなく、二塁走者の藤原恭大選手も一気に生還し、ロッテが2-1と逆転。
その後は、ペルドモ投手、益田直也投手の盤石リレーで日本ハム打線を寄せ付けず、ロッテが2連勝を飾った。
一気に2人のランナーが生還した「2点タイムリー暴投」ということで、日本ハムの守備の脆さを強く感じさせがちだが、日本ハムにとっては5試合目にして今回が今シーズン初の暴投だった。(捕逸はすでに1つ記録済み)
実は今、パ・リーグの暴投事情には異常事態が発生している。
昨年のチーム暴投数は、12球団最少が阪神の21で約7試合に1つのペース、最多がロッテの47で約3試合に1つのペースだった。
今年もセ・リーグは、現時点で巨人と広島が1つずつ記録しているだけで、ヤクルト、阪神、中日、DeNAの4球団はゼロ。リーグ全体の総数でも「2」という状況なのである。
一方のパ・リーグは、リーグ全体ではすでに「13」を記録しているのだ。
内訳は、ソフトバンクと西武がゼロ、日本ハムが1、ロッテが2、楽天が3、そしてオリックスは7で、なんとリーグの半数以上を記録してしまっている。
この異常事態は「春の珍事」で終わるのか、それともこのまま続くのか、今後の各球団のバッテリーの動向に注目してみたい。
(文/中牟田晃)