三浦春馬「壁を越えて」『天外者』田中光敏監督が語った撮影秘話 | The Audience
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三浦春馬「壁を越えて」『天外者』田中光敏監督が語った撮影秘話

三浦春馬「壁を越えて」『天外者』田中光敏監督が語った撮影秘話
The Audience

 17日、広島県の呉ポポロシアターにて、昨年7月に急逝し18日でちょうど死後半年が経過した俳優の三浦春馬さん最後の主演映画『天外者』(ギグリーボックス)の、田中光敏監督によるリモート舞台挨拶が行われた。


 終始おだやかな語り口で、映画の主人公である五代友厚に関してや、映画に出演した役者陣への想いなどを語ってくれた。
 
 主演を務めた三浦さんについては「こちらの目を見て、クシャっとした顔で笑うんですよ。その顔で笑いかけられると、こっちは全部気を許してしまうような笑顔でした」「自分との年齢差は親子ほどに開きがあるのに、いろんな意味で壁を越えて話をさせてもらった、多くのことを教えてもらった。海外から食品を取り寄せるなどして知識のある春馬くんから『チーズだったらこれがおいしい』とか『体にいいのはこういう食べ物』などという話をしてもらった」と、三浦さんの人柄を感じられるエピソードをいくつも披露。

『天外者』の座長として

 また、撮影に臨む三浦さんの姿勢については「主演ということで、『天外者』の座長として、自分のことだけではなく他の出演者のことも色々と気にかけて、この映画を見てくれているんだなと感じる場面がいくつもあった」と感謝を口にしていた。
 
 「もともとは、ほとんど知らなかった五代友厚という偉人について、自分が映画を撮らせてもらっていいのかと悩んだこと、引き受けると決めてかなり五代について勉強したことなども語っていましたね。

 作品に登場する歴史上の人物、そして一緒に作品を作り上げるスタッフや役者さんに対する愛や敬意を強く感じさせてくれる、田中監督のリモート舞台挨拶でした。
 
 三浦さんを含めて、大いなる情熱をこの映画に注いでくれた役者陣へは『この人たちがこれからの映画界を背負って立つと感じた』と称賛されてもいましたよ」(メディア記者)
 
 映画界を背負って立つ存在の中でも、その中心であり先頭に立つ役割を果たしてくれたであろう三浦春馬さん。
 
 もう新たな映画の撮影に臨むことはできなくなったが、三浦さんの残してくれた作品の数々が十分に今後の映画界の発展に寄与してくれることだろう。
 
 死後半年という機に、あらためて三浦さんの功績に感謝しつつ、哀悼の意を表したい。
 
(文/窪田翔吾)