安藤サクラさん主演、夏帆さん、木南晴夏さんらが共演、バカリズムさんが脚本を務める連続ドラマ『ブラッシュアップライフ』（日本テレビ系、日曜22時30分～）を、露骨にサゲようとする記事が見つかった。
「アサジョ」（徳間書店）が13日に掲載した《安藤サクラ、「ブラッシュアップライフ」数字も評判も下降線の「ごもっともな原因」》の見出し記事なのだが。
12日に放送された『ブラッシュアップライフ』第6話が、第5話から0.4ポイントダウンとなる5.9％（ビデオリサーチ調べ、関東地区）の世帯平均視聴率だったことに触れつつ、第6話途中で安藤さん演じる主人公が事故死し4周目の人生を歩むことになったことについて「新しい展開がない」「マンネリ」との批判が集まっているかのように書かれている。
しかし、『ブラッシュアップライフ』の世帯平均視聴率の推移は第1話から5.7％、6.3％、5.2％、6.4％、6.3％、そして今回が5.9％というもの。5.7～6.4というかなり狭い範囲で安定した数字を刻み続けており、日曜22時30分スタートという放送枠を考えれば、十分に良好な数字を維持していると言える。
また、オリコンがほぼ毎週発表している「ドラマ満足度ランキング」においては、直近3回で草彅剛さん主演『罠の戦争』（カンテレ・フジテレビ系、月曜22時～）に次ぐ2位を続けており、獲得Ptは92Pt、96Pt、98Ptと数字を伸ばし続け、いよいよ100Pt満点獲得すらも視野に入ってきている絶好調ぶりなのである。
また、『ブラッシュアップライフ』はそもそも、安藤さん演じる主人公・近藤麻美が人生をやり直すごとに少しずつ新たな変化、新たな発見をすることを醍醐味としており、「また人生のやり直しかよ」などと人生の“やり直し”自体に対し文句を言う視聴者はほとんどいないのが実情。
麻美の人生も、周囲の人間関係も、周囲の人間の人生も、やり直すたびに起こる意外な変化があり、3～4周目では“やり直し”に対する麻美の心境の大きな変化もあった。それに伴い、4周目ではこれまで当然のように近くにいた「親友」との距離感にまで変化が生まれつつあるところも、第6話では描かれていた。
しっかりと第6話をチェックしていれば、今回のような悪意に満ちた、それでいて隙だらけなサゲ記事など書けるはずがない。
（文／川村隆二）