7日早朝に行われたサッカー男子W杯の決勝トーナメント「ポルトガルVSスイス」の1戦。
この試合で今大会初めてスターティングメンバー落ちを味わった、ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド選手が近く代表から追放されることになりそうだ。
ロナウド選手は大会直前に、所属していたマンチェスターユナイテッド(マンU)を公然と非難。
これを重く見たマンUは素早く対応。ロナウド選手をすぐさま契約解除とすると発表したのである。
この結果、ロナウド選手は無所属の状態でW杯を戦うことになったのだが、グループステージ初戦のガーナ戦では見事にPKを決め、史上初となる5大会連続得点を記録してみせた。
その後も、ウルグアイ戦、韓国戦とスタメンとしてチームを牽引したロナウド選手だったが、年齢によるところもあるのだろう、強行日程の中で動きのキレが少しずつ落ちて行ったことも確かだった。
したがって、スイス戦でスタメンをはずれたのは決して疑問の残る采配ではなかった。
だが、後半のわずかな時間しか出場できなかったロナウド選手は、6-1で勝利したスイス戦の試合終了直後、仲間の輪に加わらず早々にピッチを後にした。
しかも、試合前にスタメン落ちを通達されると「もう代表チームを抜ける」などと脅しのような発言をしていたとも報じられている。
ロナウド選手がいないと得点力が著しく低下するなどのマイナス要素が大きければ、幼稚な態度もある程度看過されるかもしれないが、スイス戦では代わってスタメンに選ばれた21歳のゴンサロ・ラモス選手が今大会初となるハットトリックを達成。見事に世代交代を印象付けた。
マンUに続いて、ポルトガル代表がロナウド選手に三行半を突き付けるタイミングは間もなく訪れるのではないだろうか。
(文/樋口健太郎)