村上宗隆擁するヤクルトスワローズと吉田正尚擁するオリックスバファローズによる、プロ野球の頂上決戦「日本シリーズ」。
ここまで両チーム互いに譲らず2勝2敗1分、全くの五分で迎えた29日の神宮球場での第6戦。
ヤクルト・小川康弘、オリックス・山崎福也の両先発が素晴らしい投球を見せ、5回まで0-0の同点。
6回表に二死一二塁からラオウの愛称で知られるオリックスの杉本裕太郎が右前安打を放ち1-0と先制。
その後も両チームの誇る中継ぎ陣が魂の継投を見せ、8回表裏を終えても1-0のまま。
迎えた9回表、ヤクルトは1点差で最終回の攻撃に望みをつなぐためビハインドの展開ながら抑え投手のスコット・マクガフをマウンドへ。
ところが、マクガフは先頭の安達了一に右前安打を許すと、続く紅林弘太郎が投手前に行った犠打を一塁へ悪送球。
ボールが転々とする間に、一塁走者の安達が一気に生還。打者の紅林も三塁まで進塁。
さらに一死三塁から代打の西野真弘が右犠飛を打ち、オリックスに決定的な3点目が入った。
結局、第6戦はオリックスが3-0で勝利。対戦成績を3勝2敗1分とし26年ぶりの日本一へ王手をかけた。
「第5戦でも、マクガフ投手は1点リードの9回裏一死二塁の場面で、西野選手の緩めの打球を弾いて内野安打にしてしまい、さらにその打球処理を慌てて一塁へ悪送球。二塁走者の安達がこれで一気に生還し4-4の同点。
その後、吉田正尚選手にサヨナラ2点本塁打を浴びて土壇場で試合をひっくり返される展開を招きました。
このときも一部のファンとは言えない方からの『マクガフ 死ね』という誹謗中傷がありましたが、第6戦も似たようなシーンがあった直後から再び同様の中傷がツイッターで散見される事態となっています。
そして、ツイッターの検索タブに『マクガフ』と入力すると『マクガフ 死ね』が予測変換として表示されるようになってしまっていますね。
エラーでがっかりする気持ちは理解しますが、誹謗中傷をして良い理由にはなりません。心無い書き込みをしている人は猛省し即時対象のツイートを削除していただきたいですよ」(メディアコメンテーター)
第6戦試合後のヒーローインタビューに登場した勝利投手のオリックス・山崎福也は「熱く優しい声援を」と呼びかけた。
ついカッとなって汚い言葉を使いそうになっても、それを不特定多数が目にするSNSに投稿することは決して許されない行為だということをあらためて認識してもらいたいものだ。
(文/潮崎達至)