18日朝に生放送された情報バラエティ番組『モーニングショー』（テレビ朝日系）で、大きな物議を呼ぶ場面があった。
現役の参議院議員ながら、先の参議院選挙では落選し25日までで任期を終えるジャーナリストの有田芳生さんが、40年以上に渡って取材している世界平和統一家庭連合（旧・統一教会）と政治の癒着に言及。
同番組のレギュラーコメンテーター・玉川徹さんが「90年代にあれだけ問題があるとして取り上げられた統一教会が、宗教法人であり続けた、宗教法人格を取り消されられなかったのはなぜか」との質問をしたところ、有田さんは「95年に警察の幹部は『オウム真理教の次は統一教会を摘発する』と言っていたが、その後実際に統一教会が摘発されることはなかった。それから10年後に警察の幹部に『なんでダメだったんですか』（と聞いたところ）一言『政治の力です』と」と暴露。
玉川さんもMCの羽鳥慎一さんもバツの悪そうな表情でしばし沈黙。さらに言葉を続ける有田さんをよそに、どうにか羽鳥さんがCMに入ることを告げるという流れとなった。
この有田さんの発言は多方面に大きな影響を与えたようで、ネットで「政治の力」がトレンドワードとなったほか、何人もの政治家がSNSなどを通じて自身の見解を述べる展開にも発展している。
日本維新の会の吉村洋文・大阪府知事はツイッターで「旧統一協会によって泣いている国民が多くいて、もしそれが政治の力によって歪められているなら、正さなければならない」と18日深夜にコメントした。
「有田さんや吉村知事が毅然と統一教会と政治の癒着に切り込む姿勢を見せたことは非常に大きな意味があると思います。
ただ、その中で懸念されているのは『有田さんは自分が所属していた民主党⇒立憲民主党って部分に関しては切り込めないのでは？』『吉村もどうせ自民党と統一教会のことは責めても、維新所属者と統一教会のことはしれっと誤魔化しそう』といった身内贔屓に関する部分です」（メディアコメンテーター）
統一教会の問題が今後どう展開していくのか、有田さんや吉村知事が身内にも切り込むところまで行くのかも含め注目が集まる。
（文／二宮誠司）