7日に行われた北京五輪の各種目では疑惑の判定が相次いだ。
まずはショートトラックの男子1000メートル決勝で、ハンガリーのシャオリンサンドル・リュウ選手が1位で入線したものの、ビデオ判定の末に反則があったとみなされ失格に。この結果、2位の任子威選手、3位の李文竜選手の中国2選手がそれぞれ繰り上がりで金メダルと銀メダルに輝いた。
続いては、女子スピードスケート1500メートルで、8位入賞した高木菜那選手。
スピードスケートでは、バックストレートで横並びになった場合に、アウトからインへ進む選手が優先されるルールになっており、これを守らない場合は妨害行為として失格処分となる。
ところが、高木選手は最後のバックストレートで優先権のあるアウトからインの進路へ進むところを、同走の中国選手が譲ろうとせず不利を受ける結果となった。
それにもかかわらず、同走の中国選手には失格の判定は下されなかったのである。
そして、最後に日本の女子ジャンプのパイオニアにして今なおエースの高梨沙羅選手を襲った、ジャンプ混合団体で起きたスーツ規定違反の失格処分。
W杯で各国を転戦する中でも毎回実施される競技前の全員検査と競技後の抜き打ち検査。
今回、高梨選手を含め4カ国、いずれも女子の計5選手が競技後の抜き打ち検査で失格処分を下されたのだが、この抜き打ち検査の実施方法が従来とは異なっていた、男性の検査員が女子選手に対してセクハラまがいのことをしていたのではないかといった声も聞こえてきている。
「いくつもの疑惑の判定による悲劇が相次いでいますね。
北京五輪が開幕してからまだ4日目にも関わらず、複数の競技でこうした事態が起こっているということで『まっとうなスポーツ大会としてはもう見られない』『インチキ判定がまかりとおってたら、興奮も覚めるわ』『どこに判定の罠があるのかを探す“謎解き”的な視点で見れば楽しめるかもw』といった指摘が出ていますよ」(スポーツライター)
8日以降は、どんなトンデモ判定が炸裂するのか、そんな視点で北京五輪を見ていくとある意味おもしろいのかもしれない。
(文/樋口健太郎)