JRAが11日、2021年度のJRA賞・競走馬部門の各受賞馬を発表。
注目された年度代表馬には、皐月賞、天皇賞秋、有馬記念と3つのG1を制した3歳馬のエフフォーリアが選ばれた。
最優秀2歳牡馬にはドウデュース、最優秀2歳牝馬にはサークルオブライフ、最優秀3歳牡馬にはエフフォーリア、最優秀3歳牝馬にはソダシ、最優秀4歳以上牡馬にはコントレイル、最優秀4歳以上牝馬にはラヴズオンリーユー、最優秀短距離馬にはグランアレグリア、最優秀ダート馬にはテーオーケインズ、最優秀障害馬にはオジュウチョウサンがそれぞれ選出された。
「日本国内での戦いを見れば妥当な結果と言えるでしょう。
ですが、クイーンエリザベス2世カップ、ブリーダーズカップフィリー&メアターフ、香港カップと3つの海外G1を制するという大偉業を達成したラヴズオンリーユーが、年度代表馬の投票においては全296票のうちわずかに18票しか獲得できなかったこと。
最優秀ダート馬において、ブリーダーズカップディスタフを制し、日本馬史上初の海外ダートG1制覇を達成したマルシュロレーヌが全296票のうち47票の得票に留まったこと。
この2つについては大いに疑問ですね。
特に、長い日本競馬の歴史の中で、初めて海外のダートG1制覇、しかもダートの本場であるアメリカのブリーダーズカップにおいてそれを成し遂げたマルシュロレーヌが、特別賞も受けられなかったという事実は重いですよ。
海外競馬を軽視する姿勢があらためて顕著となったことで、夢の『凱旋門賞制覇』の瞬間は永久に訪れないのではないかと感じましたね」(スポーツコメンテーター)
芝もダートもますます、世界標準とはかけ離れた日本独自色に拍車がかかっていくのかもしれない。
(文/豊田武志)