8月20日から三浦春馬さん最後の主演映画『天外者』(配給:ギグリーボックス、監督:田中光敏さん)を上映していた、愛知県名古屋市に居を構える“名演小劇場”では、惜しまれつつも2日で『天外者』の上映を終了した。
これで3日からは、三浦さんの生まれ育った故郷の土浦にある“土浦セントラルシネマズ”が全国で唯一の『天外者』上映劇場となった。
昨年12月の封切りで、なおかつ1ヶ月程度で全国的に上映終了となる見込みだった『天外者』は、主演の三浦春馬さんをはじめ、三浦翔平さん、西川貴教さん、森永悠希さん、蓮佛美沙子さん、森川葵さんら豪華キャスト陣が魂の演技を見せており、評判が評判を呼んでどんどん「追加上映」や「上映期間延長」といった動きが活性化していった。
異常であり、偉業
その結果、8月までは毎月、新規の「追加上映」が決まってきていたのだが、いよいよ“土浦セントラルシネマズ”ただ1館となった。
とは言え、8ヶ月以上も新規の「追加上映」が決まり続けていたことが異常であり、偉業である。
そして、“土浦セントラルシネマズ”では今後も期限を定めずにしばらく『天外者』を三浦さんの代表作として上映し続ける予定のようだから、おそらく1年以上に渡る超ロングラン作品となることはほぼ間違いないだろう。
また、劇場での上映こそお伝えした限りだが、8月22日には広島県広島市の“東広島芸術文化ホールくらら”が『天外者』の上映会を実施していたし、今月24日には“ラブリーホール”、26日には“松原市文化会館”と大阪府内のホールや文化会館での上映会が実施予定となっている。
さらには、この世界的なコロナ禍にあっても、台湾、中国、ハワイと海外上映が積極的に行われてきた『天外者』であれば、世の中が落ち着きを取り戻すに連れて、さらに多くの国々で上映される機会を得られる可能性が大いにあるだろう。
まだまだ、『天外者』の突き進む伝説的な道のりは終わらないのではないだろうか。
(文/西野麻衣)
~ライター略歴~
茨城県出身
シナリオライター、エッセイスト、芸能ライターと多岐にわたる執筆業を行っている