18日で昨年7月の急逝から13ヶ月が経過する俳優の三浦春馬さん。
死後13ヶ月ながら、つい先日の6日に出演する新作映画、柳楽優弥さん主演の『太陽の子』(配給:イオンエンターテイメント、監督:黒崎博さん)が封切となったばかり。
このことからも、三浦さんが生前とんでもない量の仕事を、とてつもない過密スケジュールでこなしていたであろうことは想像に難くない。
ただ、三浦さんが亡くなる直前に急激に仕事が増えたというよりも、長年に渡って仕事を詰め込みすぎの状態が慢性化していたというのが実状ではないだろうか。
つまり、三浦さんはスケジュール過多の状態にもある程度慣れていたと思われる。
心や体が発するSOSのサイン
もちろん、過密スケジュールに慣れていても、疲労の蓄積具合やそのときの精神状態によっては、ある日突然心身に異常をきたすということは十分起こりうるし、誰もがそうした状態に陥る可能性をはらんでいる。
大事なことは、心や体が発するSOSのサインを見逃さないことだろう。
自身のSOSに、自ら気付ければ良いのだが、意外と気付けないケースも多い。
三浦さんの場合、自身の心身の変化に気付いていたのかは定かではないものの、亡くなる前日まで撮影に臨んでいた松岡茉優さん主演の連続ドラマ『カネ恋』こと『おカネの切れ目が恋のはじまり』(TBS系)が後日放送され、誰の目から見ても明らかに“激ヤセ”していたことが分かった。
アノ状態の所属俳優のことを、アミューズはどう受け止めていたのだろうか。心配して声をかけたり、念のため病院にかかるように促すなどしていたのだろうか。
三浦さんの急逝直後から今日に至るまで、アミューズは一貫して三浦さんの死に関する疑問などについて全くと言っていいほど見解を語っていない。
6月下旬に行われた株主総会において、「三浦さんの死に関する疑問などについて記者会見を行わないのか?」との質問も飛んだようだが、「今後も記者会見は開かない」と断言していたようだ。
勝手な推測から来る陰謀論やデマ、これらが三浦さんの名誉を傷つけるものであることは間違いないだろう。
だが、勝手な推測ができてしまう、あるいはせざるを得ない状況を放置しておくからこそ、こうした陰謀論やデマが後を絶たないのではないだろうか。
所属会社としての見解を表明し、勝手な推測ができる余白をつぶすことで、大いに三浦さんの名誉を保全することにつながるように思うのだが……。
(文/窪田翔吾)