6日の日本ハムファイターズ戦で連続試合無失点記録が39試合でストップした、西武ライオンズの守護神・平良海馬投手。
3-3の同点、9回裏2死1塁という場面で、日本ハムの高濱祐二選手にセンターオーバーの2塁打を打たれ、1塁走者が一気に本塁生還を果たしたことで、記録ストップの瞬間は訪れた。
この場面に対し、元千葉ロッテマリーンズの捕手で、現在はプロ野球解説者として活躍する里崎智也さんは、西武のセンターを守っていた金子侑司選手の動きについて指摘した。
「金子選手の独断なのか、ベンチの意図が反映されていたのかそのあたりは分かりませんが」と前置きしたうえで「この状況で外野手が最も重視しないといけないのは、1塁のランナーをホームに返さないこと」とし、「そのためには頭上を越されない守備位置を外野手は取るべきだが、金子選手はそれができていなかった」と語った。
また、「最悪、頭上を越えられてしまったのであれば、クッション対応をしっかりして1塁ランナーの生還を防ぐことを即座に判断しないといけない」とも。
金子選手の記録には表れない“エラー”
「当日は、屋外球場でなおかつかなりの雨量があり、グラウンドのあちこちがぬかるんだり、水が浮いているような悪コンディションでした。
ですから、通常のスピードで走ったり、打つ時や投げる時の踏ん張りもききづらかったりというシチュエーションではありました。
そのことを考えると、金子選手が結果として捕球できなかったことはさほど責められることではないかもしれません。
ですが、里崎さんが指摘しているように、通常のサヨナラのピンチでの2死1塁における守備位置としてどうだったのか、打球がセンターに上がったときの状況判断としてどうだったのか、このあたりには大いに疑問が残りました。
総合的に考えると、金子選手の記録には表れない“エラー”によって、平良投手の大記録がストップしてしまったと言えるかもしれませんね」(スポーツ記者)
もちろん、1塁ランナーが3塁で止まり、2死2塁3塁の場面で平良投手が後続を抑えることができたかどうかは分からない。
だが、西武や金子選手が最善策を取れていなかったのではないかという疑問が残ったのは事実だろう。
(文/有村和巳)
~ライター略歴~
静岡県出身
大学までは野球部で白球を追いかけていた
今は野球を中心にスポーツ全般の記事を執筆している