今クールの民放各局のドラマの中で圧倒的な視聴率を誇る、阿部寛さん主演の『ドラゴン桜』(TBS系)。
いよいよ27日夜に最終話を迎えるわけだが、前話放送後の次回予告では、第1話の紗栄子さんのように、前シリーズに出演していたキャストがサプライズ出演するのではないかと想起させる描写があり、各メディアは山下智久さんや新垣結衣さんの登場を予想する記事をこぞって書いていた。
ここまでであれば、視聴者と同じ目線での予想合戦であり、大きな問題はなく、むしろ最終話に向けての盛り上がりに協力しているとも言えるだろう。
ところが、27日朝に「NEWSポストセブン」(小学館)が“『ドラゴン桜』最終回に山下智久&新垣結衣がサプライズ出演へ”との見出しで記事を配信。
記事には、推測ではなく関係者の話を交えた断定的な内容が綴られていた。
「この記事の掲載を『ドラゴン桜』の制作サイドが知っていたのか、許可をしていたのか、それ次第では重大な著作権違反にすらなる可能性があると思いますよ。
節操のなさにドン引きしました
仮に制作サイドに許可を取っているのだとしても、読者からは『ドラマをリアルタイムで視聴して、サプライズを存分に味わいたかったのに、楽しみを奪われて怒りがおさまりません』『これはもう、ネタバレ“テロ”と言っていいレベル。小学館の節操のなさにドン引きしました』といった批判的なコメントが多数溢れている状況にあることは紛れもない事実です。
つい先日には、“ファスト映画”という映画を10分程度に編集し、字幕やナレーションをつけて、結末までストーリーを紹介してしまうものを投稿しているYouTuberが、著作権違反で逮捕されるという事例がありました。
今回のNEWSポストセブンさんのやり方は、この“ファスト映画”の事例とかなり似た要素があり、何らかの処罰対象になる可能性すらもあるのではないかと思いますね」(メディア記者)
視聴者の楽しみを奪い、制作サイドへの迷惑を顧みない記事の掲載は決して褒められるものではない。
掲載元には今一度、その倫理観を見つめ直してもらうとともに、『ドラゴン桜』にはネタバレテロのさらに上を行くサプライズやストーリーの秀逸さを見せてくれることを期待したい。
(文/スコッティ角筈)
~ライター略歴~
長崎県出身
本人曰く「ヲタク」として生きていくためにライター稼業を始めたとのこと
アイドルやドラマ関連の記事を多く執筆する