6日放送の林修さんが司会を務める『日曜日の初耳学』で、「インタビュアー林修」のコーナーに俳優の山田孝之さんが出演した。
このところは複数の俳優が、同じクール内に複数ドラマを掛け持ちしている状況がしばしばあるが……。
「山田さんは18歳の頃、同期間に連続ドラマ、スペシャルドラマ、さらには歌のレコーディングと複数の仕事を掛け持ちすることを経験。
それぞれがせめて50%程度の出来であればと考えていたが、実際には自分の肌感覚でいずれも20%程度しかできなかった実感があったと当時を回顧。
そのときに、マネージャーに『今後は2度と掛け持ちでの仕事はしない』と伝えたことを明かしていましたね。
『根詰めて仕事をしていては精神的に病んでしまう』
また、俳優の睡眠時間確保のために『前日の撮影が押した場合でも、必ず翌日の撮影開始までに8時間は最低でも空ける』といった働き方改革についても熱弁していましたよ。
『睡眠時間もろくに取れずに、根詰めて仕事をしていては精神的に病んでしまう』とも言っていましたし、『ハリウッドの俳優の役作りがものすごく作り込んでいてすごい、という声をよく耳にするが、仕事を引き受ける時点で10~20億もの報酬をもらえることが分かっていて、なおかつ撮影開始までに何ヶ月あるいは年単位で時間がもらえるという環境であれば、日本の俳優はみんなあのレベルの役作りができる』とも言っていましたね」(メディア記者)
昨年7月に急逝した三浦春馬さんは、亡くなる前夜まで撮影に臨んでいた遺作ドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』(TBS系)で、痛々しいほどに“激ヤセ”している様子が見て取れ、「働かせすぎだったのではないか」「事務所による所属俳優への体調ケア、メンタルケアはどうなっていたんだろう」という声が数多くファンから上がった。
山田さんが提唱している“俳優の働き方改革”がもっと深く業界に浸透していれば……。
三浦さんの急逝から間もない頃に、山田さんは自身のインスタグラムのストーリーズで「春馬様」と書かれたウイスキーボトルの写真をアップし「一杯だけ貰うね」と志半ばでこの世を去った同志への追悼をしていた。
そこにはきっと、“俳優の働き方改革”がもっと進んでいれば三浦さんとの突然の別れを迎えずに済んだのではないかという無念や後悔と、同じような悲しい出来事を今後はなくしていきたいという決意のようなものがあったのではないだろうか。
(文/窪田翔吾)