29日、茨城県土浦市にある映画館「土浦セントラルシネマズ」にて、三浦春馬さん主演の映画『真夜中の五分前』(配給:東映)の行定勲監督による舞台挨拶が行われた。
行定監督は「中国の俳優さん達は、周りとコミュニケーションは取らない事が多いのに、春馬くんは共演の女優(リウ・シーシー)さんと上手にコミュニケーションをとっていた」とし、「それが活かされたのがストーリーの中で日本語を教えるシーン。あれは当初脚本にはなかったセリフだった」と語った。
『天外者』でも『真夜中の五分前』でも
「三浦春馬さんにとって最後の主演映画となった『天外者』(配給:ギグリーボックス)では、田中光敏監督が、三浦さん扮する主人公・五代友厚が自身の髷(まげ)を切るシーンが生まれたのは、三浦さんの提案だったことを舞台挨拶で明かしていました。
今回の行定監督のお話でも、三浦さんの影響で当初は予定されていなかったシーンが『真夜中の五分前』の中にも生まれたことが分かりました。
そして、『天外者』でも『真夜中の五分前』でも、三浦さんきっかけで生まれた台本になかったシーンは、作品のスパイスとして非常に重要な役割を果たしていますよね」(メディア記者)
『真夜中の五分前』が撮影されたのは、三浦春馬さんがまだ20代前半だった頃。
その年齢で、台本にはない新たなシーンを監督が撮ろうと思わせるだけの魅力を放っていたということが、三浦さんの類まれな才能の一端を証明しているように感じた。
(文/西野麻衣)
~ライター略歴~
茨城県出身
シナリオライター、エッセイスト、芸能ライターと多岐にわたる執筆業を行っている