25日、来月開催される「上海国際映画祭」にて、佐藤健さん主演の『るろうに剣心』(配給:ワーナー・ブラザース映画、監督:大友啓史さん)シリーズ5作品が一挙上映されることが、テレビも含めた数多くのメディアで報じられた。
同映画祭の“ムービーフランチャイズ部門”という、シリーズ作品のみが招待される、2016年に新設された部門への招待上映となり、この部門への日本実写映画の参加は初めての快挙だというのだが……。
「数多くのメディアが『快挙なのだから、報じるのは当然だろう』と言わんばかりに、どんどんニュースとして取り上げていますね。
もちろん、どんな業界であれ快挙を報じるのは当たり前のことでしょう。
故人への冒涜であり、誹謗中傷と変わらないレベル
では、当初は“お蔵入り”の可能性すらあった作品がどうにか全国公開に漕ぎ着け、1ヶ月程度の上映期間を予定していたところを、多くのファンの支持を受けどんどん上映期間を延長したり、追加上映が次々決まったり、いったん上映終了しながらも1~2ヶ月のうちに再上映が実現したり、はたまた続々と海外展開が決まったり、これだけの快挙であり偉業を報じないのはどういうことなんでしょうか。
主演が故人だったら、快挙もスルーしないといけないのでしょうか。
その死が、自死の可能性が高い場合には、作品の価値が消滅するのでしょうか。
こんな不自然な『拒絶』は、それこそ故人への冒涜であり、誹謗中傷と変わらないレベルで非難されるべきではないでしょうか。
『るろうに剣心』の、そして主演の佐藤健さんの快挙は大いに称えられるべきです。そこは揺るぎません。
ですが、『天外者』の、そして三浦春馬さんの快挙も同様に大きく称えられるべきではないかと、個人的に強く感じていますよ」(メディア記者)
『るろうに剣心』の快挙を称えつつ、健全なメディアの在り方について今一度考えてみたい。
(文/西島龍大)
~ライター略歴~
沖縄県出身
ゴーヤとミミガーが苦手というまさかの体質で大のギャンブル好き