
第87回菊花賞(G1・京都芝3000m)で2着に入ったバステールに騎乗した川田将雅騎手が、4コーナーで外側に斜行し、アウダーシア(津村明秀騎手)の進路に影響を与えたとして過怠金5万円の制裁を受けた。
レース映像では川田騎手が左肘を突き出すような動作で津村騎手に接触したように見える場面があり、SNSで「危険なタックル」との指摘が相次いでいる。
25日の菊花賞は、武豊騎手騎乗のゴーイントゥスカイが写真判定の末に勝利。川田騎手のバステールが鼻差の2着、ルメール騎手のダノンヒストリーが3着だった。JRAはレース後、川田騎手の4コーナーでの斜行(被害馬アウダーシア)について過怠金5万円を科した。ルメール騎手や他の騎手にも斜行やムチ使用で制裁が出ている。
川田騎手と津村明秀騎手は同期。レース映像では直線手前で川田騎手が外側に進路を取ろうとする際、左肘を突き出すようなフォームで津村騎手の馬に接触・影響を与えたように映っており、YouTubeなどで「強烈アタック」「タックル」といった指摘が広がっている。川田騎手本人はレース後、「この着差を勝たせ切れなかったのは、僕の下手さですね」とコメントした。
一方、川田騎手はこれまで、騎手同士の安全を強調する発言を繰り返してきた。2024年4月、藤岡康太騎手が落馬事故で亡くなった後のコラムでは「ジョッキーたちは、命を守り合う仲間です。その大前提のもと、どの馬が勝つのかを競うのが競馬です」と記し、人馬の命を守るために厳しく言い続けると述べていた。後輩の危険な騎乗に対しても注意を促してきたとされる。
こうした過去の発言と、今回のG1での斜行・接触が対比され、SNSでは「仲間を守ると言いながら自分は手段を選ばない」「説得力がない」との批判が出ている。投稿では「川田将雅は騎手同士は命を守り合う仲間と言って危険な騎乗をする後輩に説教するのに、自分は勝つ為なら手段を選ばない」と指摘する声もある。
JRAの公式制裁は斜行による過怠金で、故意のタックルと認定されたわけではない。しかし、映像の印象と過去の発言が重なり、ファンの間で物議を醸している。川田騎手側からのこの点に関する追加コメントは確認されていない。
(文/豊田武志)