
俳優・ナレーターの森本レオさん(本名・森本治行)が9月4日に死去していたことが11日、所属のウータニアから発表された。83歳。
事務所は「原因不明の突然死」とし、「とても穏やかな顔で旅立ちました」と記した。葬儀は家族のみ。お別れの会は予定せず、弔問・香典・供花も辞退している。遺族への取材も控えるよう求めた。
名古屋出身。『ショムニ』『ロングバケーション』『王様のレストラン』などに出演し、『きかんしゃトーマス』の語りでも知られた。8月にもナレーション収録があったという。訃報直後のテレビは「癒しの声」を軸に業績を伝えた。
その直後、Xでは別の記録が再掲された。起点の一つが、告発の歴史をまとめた投稿だ。「連続して複数人から告発された人物だった」との書き込みは1400万表示を超えた。悼む声と、「なぜ仕事は止まらなかったのか」という声が同時に並んだ。
公になっているのは、少なくとも二つの実名告発だ。
2002年、女優の水沢アキさんが週刊新潮で、17歳のころに森本さんから性被害を受けたと述べた。森本さんは当初、関係自体を否定し、のちに関係は認めたが強制は否定した。
2006年には石原真理子さんが自叙伝『ふぞろいな秘密』で、同じく17歳のころ、演技指導を名目にした被害に触れた。この件についても、森本さんは「関係はあったが合意だった」と主張していた。
保倉幸恵さんの名も、今回セットで出ている。1974年のNHK『黄色い涙』にマドンナ的な役どころで森本さんと共演した女優で、翌75年に22歳で線路に飛び込み自殺。一部では、保倉さんには妊娠の兆候もあったと伝えられており、森本さんの関与や影響が疑われている。
2002年の不倫同棲報道では、森本さん自身が男女関係を「異文化交流」と表現した。ほのぼのとした雰囲気や声のイメージが先に立ち、告発は仕事を止めなかった、という指摘は今回も繰り返されている。
死去で記録が消えるわけではない。確定判決がない以上「犯人」と断定するのは正確ではない。一方で、17歳当時の被害を実名で残した側の言葉を、訃報の「穏やかな顔」だけで上書きすることもできないこともまた確かではないだろうか。
(文/等々力おさむ)
~ライター略歴~
山梨県出身
かつては某俳優の付き人を務めていた
現在は芸能ネタを中心にライターとして活動中