13日、阪神競馬場でJRAの今年の2歳牝馬ナンバーワンを決めるG1レース「阪神ジュベナイルフィリーズ」が行われ、写真判定の結果ハナ差で吉田隼人騎手が騎乗した白毛馬ソダシがレースを制した。
2着はクリストフ・ルメール騎手騎乗のサトノレイナス、3着はミルコ・デムーロ騎手騎乗のユーバーレーベンだった。
かつてはゲームの中だけの話
「白毛馬がG1を制覇するなんて、かつてはゲームの中だけの話だったんですがね。
ソダシは母の母であるシラユキヒメがサンデーサイレンス(青鹿毛)とウェイブウインド(鹿毛)の配合ながら突然変異で白毛馬として生まれました。
そしてその娘でソダシの母であるブチコがブチ模様があるものの白毛を引き継ぎ、そこにクロフネ(芦毛)を掛け合わせた末にソダシが生まれてきました。
血統的には母父キングカメハメハ×父クロフネですから、芝・ダートを問わず1600~2000メートルで力を発揮できる土台はありました。
とは言え、「白毛馬は体質的に弱いところがある」とかつて言われていたように、ソダシが現れるまでは芝の重賞(G3以上)を制した白毛馬はいませんでした。
その競馬界の常識を、すでに札幌2歳S、アルテミスSの2つのG3を勝利し覆してみせたどころか、今日G1まで制してしまい、「白毛だから芝重賞は勝てない」という定説は完全に迷信だったことが証明されましたね」(スポーツ記者)
今日の勝利で、ソダシは白毛馬という括りを払拭し、一頭の強い馬としてこれからどれだけの勝利を挙げられるのかというところに注目点が移っていくだろう。
名前の由来どおり「純粋」かつ「輝き」を見せ続けるソダシの今後の活躍に期待したい。
(文/豊田武志)