
阪神タイガースの主砲・佐藤輝明内野手(26)の今季契約更改が、いまだに決まっていない異例の事態が続いている。
2025年シーズンに本塁打王・打点王の二冠を獲得し、セ・リーグMVPに輝いた佐藤は、推定年俸1億5000万円から大幅アップが確実視されていたが、球団との交渉が長期化。チームで唯一の未更改選手となり、春季キャンプイン(2月1日予定)を目前に控え、ファンからは心配と苛立ちの声が噴出している。
争点は年俸額ではなく、ポスティングシステムによるメジャー挑戦の時期。佐藤側(代理人:ショーン・ノバック氏)は、2026年シーズン終了後(今季オフ)のメジャー移籍を文書で確約するよう強く要求していると報じられている。
一方、阪神球団は「保有権は球団側にある」として簡単には譲らず、若手選手の相次ぐ流出を防ぐ姿勢を崩していない。球団はすでに3億円近い年俸を提示しているものの、ポスティング時期の確約が最大の壁となっている。
この状況に対し、阪神ファンからは「あれからNPBがおかしくなった」「サトテルの交渉長期化も完全にロッテのせい」といった怒りと嘆きの声がSNS上で相次いでいる。
きっかけは、千葉ロッテマリーンズが佐々木朗希投手のポスティングを容認した前例。佐々木は入団5年で規定投球回到達ゼロ、25歳ルール適用で譲渡金も限定的だったにもかかわらず、メジャー挑戦を認められたことで「ゴネ得」の悪しき前例を作ったとの批判が根強く残っている。
「ロッテが佐々木をポスティングで出してしまったせいで、選手が簡単に『メジャー行きたい』ってゴネる風潮ができた」
「阪神がポスティングを簡単に認めたら、才木浩人とか他の若手も続出する。ロッテのせいでNPB全体がめちゃくちゃ」
「未更改の原因はロッテと佐々木のせいだろ。阪神はしっかり耐えてくれ」
「佐々木の件で『ポスティングは選手の権利』みたいな空気になったけど、球団の権利だぞ。ロッテが弱腰だったのが全て」
といった投稿が目立ち、佐藤のメジャー志向自体への理解を示しつつも、「ロッテの前例がなければこんなゴタゴタはなかった」とロッテ側を戦犯視する意見が目立つ。一部では「佐藤はまだ1シーズンの爆発。実績を積んでから言え」という辛辣な声も。
球団サイドでは、岡田彰布オーナー付顧問が「ポスティング制度自体が日本の野球を終わらせる」と問題視する発言も飛び出し、NPB全体の制度見直しを求める声も高まっている。
掛布雅之OB会長ら大物OBが課す「メジャー挑戦するなら一定の条件を」という“虎の掟”制定論も浮上しており、球団は選手流出に歯止めをかける方針を固めつつある。
佐藤本人はWBCメンバー選出も決まり、侍ジャパンでの活躍が期待される中だが、未更改のままキャンプに臨む可能性も囁かれ、自費参加や自主トレ非公開の異例事態さえ取り沙汰されている。
ファンからは「早く決着つけてほしい」「幸せにプレーしてほしい」という本音も聞かれるが、交渉の行方は依然不透明なままだ。
阪神タイガースの未来を左右しかねないこの問題。ポスティングをめぐるNPBの在り方が、再び問われている。
(文/潮崎達至)