
札幌市中央区の大通公園で2月に開催される「さっぽろ雪まつり」で、名物の「とうきびワゴン」が今年の出店を見合わせることになった事態について、実行委員会が虚偽の説明をしていた可能性が新たに浮上した。
とうきびワゴンの公式SNSは6日、「2026年2月開催予定のさっぽろ雪まつりにつきまして、とうきびワゴンでは例年通りの焼き・ゆでとうきびの販売に加えていくつか他にとうきびメニューを考案、用意しておりました。 しかしながら実行委員会より雪まつりのコンセプトに合わないとの連絡を受けまして、急遽今年度のワゴン出店は中止の運びとなりました。」と今年の出店中止について発表。
「コンセプトに合わない」という実行委員会の見立てに対し、反発の声が多数上がった。
実行委員会は各種メディアの取材などを通じ、「コンセプトに合わないという認識ではない」と説明。とうきびワゴンの出店場所として割り当てた6丁目会場は「雪のアート広場」と銘打って、美術家や工芸家の雪像彫刻が展示されるため、会場が飲食客でにぎわうのは「雰囲気にそぐわない」との趣旨であり、「例年通りの出店をお願いした」としていた。
ところが、一連の騒動を受け、とうきびワゴンがあらためて公式SNSで9日、次のように発信した。
「札幌大通公園とうきびワゴン運営委託会社代表の山賀でございます。
この度は、弊社SNSでの投稿に多大なる反響をいただき、驚くとともに、お客様には多大なるご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
今期の札幌雪まつりへの出店中止に至った経緯について、以下の通りご説明させていただきます。
1.メニュー提案と調整
昨年11月初め頃、今年のとうきびワゴン出店スペースの案を頂きました。それに対し、例年の場所と違うスペースにて、通常時ワゴン横で営業している3丁目売店とワゴンが一緒に出店することは可能でしょうか?との提案を致しました。
その際に運営側よりメニュー提出の要請を受け、ハウスの間口3.6mという限られた大きさを考慮し、3~4品目の販売を想定。とうきびを使用した新メニュー『こぼれるとうきび饅(まん)』『コーンたっぷりパンロール(揚げパン)』『道産ホエードリンク(HOT)』を提案予定でした。
特に北海道産ホエーはとうきびのタレに入れる構想もあり、この時点で道産粉末が出来るか?の試作段階でした。万が一雪まつり開催時に新メニュー製造が間に合わなかった場合に備え、この3品に加えて『いももち、揚げいも、ザンギ、たこ焼き、チョコバナナ、ビール、日本酒(それぞれ売店既存メニュー)』を併記した書類を提出いたしました。
その際にこれはあくまで例であり、12月中頃の書類提出期限までに、とうきびメニューが確定でき次第決定メニューとして正式に修正して提出しますとお伝えしました。(この後12月初旬時点で粉末製造は実現済み)
2.出店断念の理由
しかし期限を待たずして運営から売店中止を求める要請に加え、例年使用していたワゴンの飾り付けの禁止との通知を受けました。これらは通常営業時も使用している物です。
装飾幕はワゴンにおける焼き台や足元の風除け、防寒対策なども兼ねていて不可欠なため、これを使用せず新たな養生設備を作成し施工する費用、人件費の高騰などを総合的に判断した結果、ワゴン単独、とうきび販売のみでの営業は採算上極めて困難であると判断し、苦渋の決断ではございますが出店を取りやめた次第です。」
「例年どおり」を強調していた実行委員会だが、今回のとうきびワゴンの発表からは、虚偽の説明をしていた疑いが強まっており、2月の雪まつり本番に影を落とすことになるのではないだろうか。
(文/二宮誠司)