
第107回全国高校野球選手権大会(甲子園)で、広陵高校が、SNSでの告発をきっかけとした集団暴行事件および性的暴行疑惑への批判殺到により2回戦の出場を辞退した問題。
同問題に関し、ついに「週刊文春」(文藝春秋)が動いた。
16日の同誌電子版で、現在は広島カープで活躍する中村奨成選手と同期だった部員Aさんが、衝撃の暴行事件と中井哲之監督による驚愕の隠蔽対応を証言している。
記事によると、2015年9月に、先輩部員が夕食で出たグレープフルーツの皮を絞って別の先輩部員の目にかけるイタズラをするようAさんに指示。これをAさんが拒否したところ、消灯して真っ暗な室内に呼び出され、3~4人の先輩部員から暴行を受けた。このとき、スパイクでこめかみあたりを蹴られ意識を失い、Aさんは病院に運ばれた。
Aさんは右半身に麻痺を感じる状態に陥り、病室を訪ねてきた中井監督から「お前は部室の扉で挟んだんやってな。何をどんくさいことしとるんや」「それで合ってるよな?」と口封じの圧力を受けたという。
文春の問い合わせに、同校の代理人弁護士はAさんの証言は「事実と異なる」と回答しているものの、肝心のAさん本人サイドへの調査や聞き取りなどは行われていないというから驚きである。
(文/有村和巳)
~ライター略歴~
静岡県出身
大学までは野球部で白球を追いかけていた
今は野球を中心にスポーツ全般の記事を執筆している