
広島県の名門・広陵高校野球部で発覚した暴行事件に関連して、部内に根付いているとされる「闇娯楽」と呼ばれる悪質な伝統的いじめが注目を集めている。
「闇娯楽」とは、広陵野球部の「娯楽室」と呼ばれるストレッチ用の部屋で行われる悪質な行為だ。
X(旧Twitter)や被害者側の投稿によると、上級生が暗くした室内で目を慣らし、下級生を正座させ、腕を後ろに組ませる。暗闇で視界が利かない下級生に対し、上級生が無差別に殴る、蹴るなどの暴行を加える「ボコボコにする」儀式で、「精神を鍛える」名目で正当化されてきたという。
奇しくも、約1ヶ月前に発売された「週刊ベースボール」(ベースボール・マガジン社)では、今年の新人王候補として活躍する広陵高校野球部出身の楽天・宗山塁、西武・渡部聖弥、両選手の写真を表紙に、「広陵高校の育成力」をメインテーマとして扱っていた。
名門野球部の暗部が明るみに出たこの騒動。今後、一体どのような展開をみせるのだろうか。
(文/有村和巳)
~ライター略歴~
静岡県出身
大学までは野球部で白球を追いかけていた
今は野球を中心にスポーツ全般の記事を執筆している