広陵高校野球部暴行事件、SNSで波紋 高野連の「厳重注意」処分に「性暴行含む悪質行為なのに激甘」と批判殺到 | The Audience
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広陵高校野球部暴行事件、SNSで波紋 高野連の「厳重注意」処分に「性暴行含む悪質行為なのに激甘」と批判殺到

広陵高校野球部暴行事件、SNSで波紋 高野連の「厳重注意」処分に「性暴行含む悪質行為なのに激甘」と批判殺到
阪神甲子園球場

 広島県の名門・広陵高校野球部で発覚した集団暴行事件が、SNSで拡散され大きな波紋を呼んでいる。

 日本高等学校野球連盟(高野連)は事件を認め、広陵高校に対し「厳重注意」の処分を下したが、2025年8月5日開幕の第107回全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)への出場辞退は求めない方針を発表。
 
 これに対し、X上では「犯罪行為を放置するのか」「陰部をしゃぶらせる性暴行があったのに激甘」「監督の隠蔽行為も悪質」と、処分の軽さに疑問と批判の声が噴出している。

 事件は今年1月20日~22日、広陵高校野球部の男子寮内で発生。
 
 被害者の親とみられる人物が運営するアカウンやXでの投稿によると、1年生の被害者2人が、3年生の主将を含む上級生9人から集団暴行を受けた。暴行内容は殴打、ビンタ、蹴りなどの物理的暴力に加え、「便器や性器を舐めろ」といった屈辱的・性的な要求や、金銭の要求があったとされる。
 
 被害者は顔面や身体に打撲傷や内出血を負い、精神的にも深刻なダメージを受けた。一部被害者は寮を逃げ出し、転校を余儀なくされたという。

 1月23日、寮の点呼で部員の不在が発覚し、保護者から学校側と広島県高野連、日本高野連に報告。学校側は3月上旬に高野連から「厳重注意」の処分を受けたが、詳細な調査や加害者の処分は進まず、加害者らは通常通り活動を継続し、夏の甲子園出場を決めた。
 
 高野連は事件を把握していたことを認め、広陵高校に対し3月上旬に「厳重注意」を処分として通知。しかし、甲子園出場を認める判断を下した。
 
 広陵高校は8月5日、産経新聞の取材に対し、暴力事案の事実を認め、同日中に公式サイトで見解を公表すると表明。
 
 高野連の発表によると、事件は「1年生の寮内での禁止行為(カップラーメンの飲食)に対する指導が暴力に発展した」とされているが、性的暴行や金銭要求の詳細については言及がない。

 Xでは、被害者の親とみられる人物が「Change.org」で「甲子園出場停止と事実公開」を求める署名活動を開始。「被害者がどれほどの苦痛を抱えているか」「不公正がまかり通る現状を許せない」と訴え、8月4日時点で賛同者が増加している。
 
 高野連の「厳重注意」処分に対し、X上では怒りと疑問の声が殺到。「犯罪行為を放置するのか」「陰部をしゃぶらせる性暴行があったと言われてるのに、厳重注意で済むわけ?」と、処分の軽さを批判する投稿が目立った。
 
 特に、性的暴行疑惑については「便器や性器を舐めろはただのいじめじゃない。犯罪だろ」「高野連が判断する話じゃない。警察案件だ」と、刑事事件として扱うべきとの意見が多数。
 
 また、監督やコーチが事件を把握しながら「公にするな」と被害者に圧力をかけた疑惑に対し、「監督の隠蔽が一番悪質。こんな指導者が甲子園に立つなんてありえない」「学校と高野連がグルで隠蔽してるだろ」と、事態の隠蔽を問題視する声も。
 
 一部では「加害者に『私が犯人です』ってプラカード持たせて正座させろ」と、過激な処罰を求める意見も見られた。

 被害者の親によると、監督やコーチは事件を認識しながら被害者に口止めを指示し、表沙汰にしないよう圧力をかけたとされる。Xでは「監督が隠蔽したなら、厳重注意どころか解任レベル」「高野連の激甘処分は名門校への忖度だろ」と、学校や高野連の対応に不信感が広がった。
 
 高野連の処分基準では、部内暴力やいじめは「出場停止」や「活動禁止」などの厳しい処分が課される場合もあるが、広陵の名門校としての影響力や、甲子園開幕直前のタイミングが「激甘処分」に繋がったとの憶測が飛び交う。「被害者が自殺でもしたら対応変わってたはず。学校も高野連も塩対応すぎ」と、対応の遅さと軽さを非難する声が強い。
 
 広陵高校は8月5日中に公式サイトで事件に関する見解を公表予定だが、詳細な事実関係や加害者の処分については不明。被害者の親は警察への相談や診断書の提出を進めており、刑事事件化の可能性も浮上。Xでは「警察対応にすべき。学校や高野連に任せると隠蔽される」と、第三者機関の介入を求める声が強い。

 広陵は8月7日、甲子園初戦で旭川志峯と対戦予定。出場辞退がない場合、広島大会準優勝の崇徳高校が代替出場する可能性も議論されているが、高野連の最終判断は未定。「被害者の救済と加害者の処罰を」「甲子園出場停止を」との署名活動が続く中、高野連や学校の対応が厳しく問われている。
 
(文/有村和巳)
 
 ~ライター略歴~
 静岡県出身
 大学までは野球部で白球を追いかけていた
 今は野球を中心にスポーツ全般の記事を執筆している