
18日、女優の永野芽郁さん(25)が、2026年放送予定のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』の出演を辞退したことが所属事務所により発表された。
永野さんは、『豊臣兄弟!』で主演・仲野太賀さん演じる豊臣秀長の幼なじみで初恋の相手・直(なお)役を務める予定だった。この役は、物語の序盤から重要な位置を占めるオリジナルキャラクターで、彼女の透明感と演技力が期待されていた。
しかし、2024年4月以降に報じられた田中圭さんとの一連の不倫スキャンダルが、今回の辞退の主な要因となった。
所属事務所は、今回の辞退について「一連の報道により、関係各所への多大なるご迷惑およびご心配をおかけしていることを鑑み」と説明。NHK側から降板を求められたのではなく、事務所側が自主的に申し出た形であると強調した。
また、事務所の先輩である仲野太賀さんの主演作に影響を与えることを避けたかったとの推測もある。
NHKは、公共放送としての立場から、視聴者の反応や受信料を支払う国民の声に敏感である。報道後、局内では永野の起用について議論が行われ、「犯罪行為や不倫を認めたわけではない」とする続投意見と、「女性視聴者が不快感を持つ可能性がある」とする慎重派の意見が交錯していた。
最終的に、NHKは5月19日朝、公式サイトで「この申し出を受け入れることと決定しました」と発表し、辞退を正式に受理した。
『豊臣兄弟!』は、豊臣秀吉(池松壮亮さん)とその弟・秀長(仲野太賀さん)の絆を通じて戦国時代を描く下克上サクセスストーリー。永野さんが演じる予定だった直は、秀長の初恋相手として物語の情感を深める重要な役どころだった。彼女の辞退により、以下のような影響が予想される。
直は物語の序盤から登場するため、代役の選定と脚本の修正が急務となる。NHK関係者によると、撮影は2025年6月にクランクイン予定で、永野さんのシーンはまだ撮影されていないものの、代役探しは時間との戦いだ。
すでに局側は代役候補をリストアップしているとみられるが、永野さんの透明感や演技力に匹敵する若手女優の確保は容易ではない。
また、ファンからは「直の役は永野にぴったりだった」「代役だと雰囲気が変わる」との声が上がっており、視聴者の期待感の低下も懸念される。 脚本の大幅な変更やシーンの削減も検討される可能性があり、作品全体のトーンに影響を与えるかもしれない。
SNSでの反応を見ると、辞退に対する意見は賛否両論だ。一部は「NHKの看板番組として正しい判断」「視聴者が安心して見られる」と歓迎する声がある一方、 「疑惑だけで降板はかわいそう」「芽郁ちゃんの演技力は変わらない」と擁護するファンも多い。 特に、永野さんの若さとこれまでの実績を考慮し、「キャリアへの長期的な影響は限定的」と見る向きもある。
永野さんは現在、TBS日曜劇場『キャスター』の放送中であり、5月16日公開の映画『かくかくしかじか』でも主演を務めた。
しかし、大河ドラマ辞退後は新たな撮影予定がなく、女優業は事実上の「活動休止」状態となる可能性が高い。
業界関係者によると、彼女のスケジュールは「3年先まで埋まっている」とされていただけに、今回の騒動は大きな打撃だ。
いったんは「変更ナシ」と発表されていた『オールナイトニッポンX(クロス)』のパーソナリティーについても近く降板があってもなんら不思議ではない状況となっている。
(文/等々力おさむ)
~ライター略歴~
山梨県出身
かつては某俳優の付き人を務めていた
現在は芸能ネタを中心にライターとして活動中