1日の朝9時より、有志による三浦春馬さんの新聞広告掲載に向けたクラウドファンディングが支援者の募集を開始した。
「純粋にファンの想いから発したものであり、タレント個人、及び所属する芸能事務所や関係者様とは、一切関わりがありません」との断りがある募集ではあるが、2日の昼過ぎの時点ですでに、新聞の半面広告費として必要とされている目標金額に対し97%以上が集まっており、目標達成は間違いない状況だ。
目標額は半面広告を基準としたものだが、さらなる支援が集まれば、全面広告やカラー掲載を実現していくなどの方針が示されている。
詳細については、ぜひ主催者発表のものをご自身で精査いただきたいが……。
賛否両論となるのは当然だが
「お金が絡むことですから、賛同し支援する人もいれば、慎重になったり訝しがったりする人も当然いる状況です。
そのあたりは個々で判断すべき事案だろうと思うんですが、このクラウドファンディングの募集に際して使っているキャラクターが『猿』をモチーフにしたものであることに対して、一部で議論となっていますね。
これは、三浦さんが亡くなる直前まで撮影に臨み、放送に際してはいくつもの“不可解な演出”が指摘された『カネ恋』こと『おカネの切れ目が恋のはじまり』(TBS系)に端を発しているところもあるようです。
三浦さんが演じた役が猿渡という姓であったり、作中にいくつもの猿をあしらったアイテムが登場することに対し『猿は、韓国人が日本人を侮辱する際に用いる』という観点などから、『三浦さんを侮辱する目的で猿を多用したんだ』という見方が一部で出ました。
ただ、押し入れの骸骨人形であったり、明らかな激ヤセであったり、誰が見てもおかしいと感じるものと比べると、猿をたくさん使った演出については、必ずしも悪意が感じられるかと言うと違う気がしますよ。
今回のクラウドファンディングにおいても、猿をモチーフにしたキャラクターは三浦さん自身をイメージしたものではなく、三浦さんが普段持ち歩いていたブックカバーに付けていた、日枝神社の猿の顔をあしらったお守りから来ているとの主張が、支援する人の中から出ています。
日枝神社の猿の顔をあしらったお守りには“まさる守”と“こざる守”があるんですが、どちらも『神様の使いである“神猿(まさる)”の“魔が去る”“何事にも勝る”』という意味のご利益があるようです。
それから、『春馬くんなら猿じゃなくて馬でしょ』という指摘も見受けられたんですが、例えば“馬の骨”といった馬を使ったネガティブな意味合いの言葉も存在します。
中国生まれの言葉で、大きすぎて使えず処分に困るというところから転じて、必要とされないもの、役に立たないものという意味で“馬の骨”という表現が生まれたんです。
動物を使った表現には、同じ動物でもポジティブなものもネガティブなものもありますので、このあたりは、なかなか難しいところです。
使う側は、受け手が嫌な思いをしないか一定の配慮が必要だと思いますし、受け手は一辺倒に目くじらを立てるのではなく、そこに悪意があるのかどうかを考えるなどの寛容さを持って、互いに接する必要があるのかと思いますよ」(メディア記者)
三浦さんを愛し、後世に語り継ぎたい、大切にしたいという想いはおそらくどのファンも一緒だろう。
十人十色、千差万別、想いの表現の仕方は色々とあって良いのではないだろうか。
(文/窪田翔吾)