橋下徹氏の中居正広氏関連発言に批判の声「守秘義務違反」「二次加害の扇動」との指摘 | The Audience
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橋下徹氏の中居正広氏関連発言に批判の声「守秘義務違反」「二次加害の扇動」との指摘

橋下徹氏の中居正広氏関連発言に批判の声「守秘義務違反」「二次加害の扇動」との指摘
橋下徹・中居正広

 元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏が、情報番組での発言をめぐり、物議を醸している。

 問題の発言は、フジテレビの第三者委員会が元タレント・中居正広氏による元フジテレビアナウンサー女性への「性暴力」を認定した報告書に関連するもの。
 
 橋下氏は、中居氏の関係者から聞いたとされる内容を基に、「これが性暴力になるのか」と疑問を呈し、中居氏が詳細を語りたい意向であると明かした。

 これに対し、ネット上や一部メディアで「守秘義務違反にあたるのではないか」「被害女性への二次加害を扇動している」との批判が上がっている。

 橋下氏は14日、カンテレの情報番組『旬感LIVE とれたてっ!』に出演。第三者委員会の報告書が中居氏の行為を「業務の延長線上での性暴力」と認定したことに対し、「中居氏の言い分を把握している」と前置きした上で、「この事実が出てくれば、みんな『えっ?これ性暴力なの?』と感じる人は多くなると思う」と発言。また、中居氏が「すべてを語りたい」と考えているとも述べた。この発言は、XなどのSNSで拡散され、大きな注目を集めた。
 
 橋下氏の発言に対し、一部の視聴者やネットユーザーからは「守秘義務違反ではないか」との指摘が相次いでいる。Xの投稿では、「橋下は中居の関係者から相談を受けたと。守秘義務内容を知ってる口ぶりだけど、大丈夫そ?」と、橋下氏が守秘義務の対象となる情報を軽率に口にした可能性を問題視する声が上がった。

 中居氏と被害女性の間には示談契約が存在し、守秘義務が課されていると報じられている。第三者委員会の報告書によると、女性側は守秘義務の解除に応じたが、中居氏側は解除を拒否したとされる。 このため、橋下氏が中居氏の関係者から聞いたとされる「当日の事実」を番組で公に語ることは、守秘義務に抵触する可能性があるとの見方が広がっている。あるユーザーは、「代理人弁護士でもないのに、守秘義務の対象かもしれない情報を口外するのは問題では?」と疑問を呈した。
 
 さらに、橋下氏の発言が「被害女性への二次加害を扇動する」との批判も強まっている。Xの投稿では、「橋下徹の『性暴力という言葉は中居正広さんの人権侵害になる』という加害者擁護の言葉は被害者に対する人権侵害になる」と、橋下氏の発言が被害女性の立場を軽視しているとの意見が表明された。

 被害女性は、第三者委員会の報告書公表後、代理人弁護士を通じて「ほっとしたというのが正直な気持ち」としながらも、「やり切れない気持ちになっている」とコメント。報告書で初めて知った事実も多いと述べ、精神的な負担を吐露していた。 こうした状況下で、橋下氏が中居氏の言い分を強調し、「性暴力」という認定に疑問を投げかける発言をしたことは、被害女性の心情を無視し、さらなる心理的ダメージを与える可能性があるとして問題視されている。
 
 弁護士の一人は、匿名を条件に取材に対し、「橋下氏が守秘義務契約の詳細を知っていた場合、それを公の場で語ることは倫理的に問題がある。たとえ直接の代理人でなくとも、弁護士としての守秘義務意識が問われる」と指摘。また、性暴力被害者の支援に携わる専門家は、「加害者の言い分を一方的に取り上げ、被害者の認定された事実を疑問視する発言は、被害者の孤立感を深め、社会的なスティグマを助長するリスクがある」と警告した。

 一方、橋下氏は過去にも同番組で、「中居氏の性暴力の程度のレベル分けをしないと」と発言し、報告書の表現が曖昧だと批判していた。 彼は、第三者委員会が中居氏側の弁明を十分に反映していない可能性を指摘し、「反論するなら反論すればいい」とも述べている。これに対し、被害女性側に立った議論が不足しているとの声も根強い。
 
(文/二宮誠司)