
日本テレビ系(読売テレビ制作)の人気トークバラエティ番組『ダウンタウンDX』(毎週木曜22:00~)が、2025年6月26日の放送をもって終了することが4月21日、制作元の読売テレビにより発表された。1993年10月21日の放送開始から32年にわたり、ダウンタウン(松本人志、浜田雅功)が司会を務めた長寿番組が、ついにフィナーレを迎える。
『ダウンタウンDX』(正式名称:ダウンタウンデラックス)は、ダウンタウンが豪華ゲストを迎え、視聴者からの目撃情報やエピソードを基にトークを繰り広げるバラエティ番組。
開始当初は大阪の読売テレビ本社で収録され、ダウンタウンの軽快なツッコミと大物ゲストとの掛け合いが人気を博した。1994年以降は東京での収録に移行し、「元祖 視聴者は見た!」「スター覗き見ランキング」などの人気コーナーで、芸能人の素顔や意外な一面を引き出してきた。
番組は、2007年5月からハイビジョン制作を開始し、2013年には放送枠を6分延長(23:00まで)。2014年にはゲスト入れ替え制の2部構成スペシャルを導入するなど、時代に合わせて進化を続けた。
HuluやTVerでの見逃し配信も開始し、若い視聴者層にも支持を広げた。2024年9月時点で、TVerでのリアルタイム配信や最新話の見逃し視聴が可能だったが、過去には配信がない時期もあった。
番組終了の背景には、ダウンタウン両名の活動状況が大きく影響している。2024年12月、松本人志が週刊誌報道による性被害疑惑を巡る裁判に専念するため芸能活動を休止。2025年1月には浜田雅功も体調不良を理由に休業を発表し、番組史上初めてダウンタウンが揃って不在となった。
これを受け、4月3日放送から代役MCを起用。かまいたち(4月3日)、千鳥(4月10日)、ロンドンブーツ1号2号・田村淳(4月17日)、東野幸治(4月24日)と、吉本興業の人気芸人が週替わりでMCを務めた。Xでは「かまいたちの回は新鮮だった」「千鳥のノリがDXに合ってる」と話題を呼んだが、一方で「浜田さんのツッコミがないと物足りない」「ダウンタウン不在では番組の魅力が半減」との声も。業界内では「視聴率が全盛期ほど取れていない」「代役MCでは限界」との囁きが広がっていた。
読売テレビの公式発表によると、終了は「番組の今後を検討する中、ダウンタウンから『活動休止で関係者に迷惑をかけている』との意向が吉本興業を通じて伝えられ、総合的に判断した結果」とのこと。ダウンタウンの責任感と、番組のクオリティ維持への配慮が伺える。
(文/門田智之)