
女優・広末涼子容疑者(44)が4月8日未明、静岡県島田市の病院で看護師に暴行を加えたとして傷害容疑で現行犯逮捕された事件で、捜査当局が新たな焦点を処方薬の「不適切使用」に当てていることが明らかになった。
事故と暴行に至る経緯で目撃された異常行動が、服用していた薬の副作用によるパニック状態が原因ではないかとの疑いが浮上している。ここでは、事件の背景と捜査の進展、そして広末容疑者の現状について詳しく探る。
事件の発端は、4月7日午後6時50分頃に静岡県掛川市の新東名高速道路で発生した交通事故だ。広末容疑者が運転する乗用車が大型トレーラーに追突し、本人と同乗していたマネージャーとみられる男性が病院に搬送された。
広末容疑者は擦り傷程度の軽傷で命に別条はなかったものの、事故直後から不審な行動が目撃されていた。警察によると、彼女は車から降りて道路に座り込んだり、走行車線に出ようとしたりと落ち着きのない様子を見せていたという。
さらに、事故前のサービスエリア(SA)での立ち寄り時には、見知らぬ人に「広末でーす」と大声で話しかけたり、体に触れるなどの奇行が報告されている。
この時点で同乗男性から運転を交代した直後だったことも判明し、事故に至るまでの彼女の精神状態に注目が集まった。
その後、搬送先の島田市立総合医療センターで治療を待つ間に、看護師が静止しようとしたところ、広末容疑者は大声を上げ、看護師の女性(37)を複数回蹴ったり腕を引っかいたりして軽傷を負わせた。これが傷害容疑での逮捕につながった。
捜査関係者によると、広末容疑者は体調不良や花粉症対策のために複数の医療薬物を処方されており、日常的に服用していたことが分かっている。
具体的には、せき止め薬、点鼻薬、抗生物質などが挙げられ、これらの薬の同時摂取や過剰服用による副作用が、パニック状態を引き起こした可能性が疑われている。
東スポWEBの報道によれば、捜査当局はこれらの処方薬の影響を詳しく調べる一方で、違法薬物の使用の線も排除せず、慎重に検証を進めている。
事故現場での呼気検査ではアルコールは検出されなかったが、広末容疑者の行動が通常の動揺を超えた異常性を示していたことから、薬物検査が実施される方針だ。
逮捕後の取り調べでも、彼女は時折興奮したり要領を得ない発言を繰り返すなど、会話が成立しにくい状態が続いたとされる。これらの状況から、精神科医や専門家は「薬の相互作用や過剰摂取による意識障害の可能性」を指摘しており、事件の全貌解明には検査結果が待たれる。
(文/中野慎二郎)
~ライター略歴~
東京都中野区出身
演劇&音楽を愛しアーティスト活動を20年に渡り行うも鳴かず飛ばず
2017年より自身の経験と人脈ををもとにフリーライターとして活動