
昨年12月19日発売の「女性セブン」(小学館)報道から始まった、中居正広さんによる性加害疑惑をめぐるフジテレビ問題。
31日、第三者委員会が公開した調査報告書により、中居さんの卑劣かつ手慣れた様子の手口。調査に対する不誠実な態度が明らかとなった。
「性暴力があった」と認定した第三者委員会の報告書によると、中居さんは事件当日の2023年6月2日の昼12時過ぎに被害女性の女子アナ(当時)Aさんに対し「今晩、ご飯どうですか?」と連絡。
Aさんは、仕事上の付き合いで複数人での食事をともにしたこともあり、食事に行くことには特段違和感を持たず、夜空いていること、19時に六本木で仕事が終わる予定であることを返信。
中居さんは、その後「はい。メンバーの声かけてます。また、連絡します。」と複数人での食事会を示唆。
だが、第三者委員会のヒアリングに中居さんは、実際には誰にも声をかけなかったと答えたという。
それにもかかわらず、Aさんには「雨のせいか、メンバーが歯切れわるくいないです。飲みたいですけど、さすがに2人だけだとね。どうしましょ。」とショートメールを送信。
さらに、「隠れ家的な、お店。自信はありませんが、探してみますね」とAさんに対し、飲食店での食事を示唆しつつ、実際にはお店に問い合わせるなどの対応は取らなかったと第三者委員会のヒアリングで明かしたという。
そのうえで中居さんは、同日19時過ぎ、「(仕事)終わりました。メンバー見つからずです~。どうしよかね。2人だけじゃ気になるよね。せっかくだから飲みたいけど。」とAさんへ連絡。
ちょうどその頃に仕事を終えたAさんは、ここで初めて、いつの間にか2人だけでの食事会となっていたことを把握。
それでも、すでに夜空いていると伝えていた手前、立場上2人きりは嫌とは言えず、飲食店での食事だろうと思ったこともあり、2人でも良い旨を返信。
その後、中居さんから「お店のレパートリーが情けないですが乏しく…笑。どうしよかね。」「●●(地名)で飲みますか!この間の(BBQをした)。なら、安心かもです。どうでしょ」と提案を受け、事件現場へと足を運ぶ流れになってしまったという。
そのときの心境を「直前、誰も集まらない、いい店がない、それならこの前みんなでバーベキューをしたところでごはんはどうですか?と仕事上付き合いのある芸能界の大御所からそういわれたら、今夜暇だと言ってしまった私は行かざるを得ない。(編成幹部)B氏や他のディレクターはいつも中居氏にペコペコしている姿を見ていたから、逆らえないと思っていた。ここで断ったりしたら仕事に影響が出るのではないか、断ったらそのことがBさんに伝わって番組に呼ばれなくなるのではないか、そんな思いがあって、行きたくはないけど行った」と明かしている。
また、調査の過程で、第三者委員会は中居さんとAさんの双方に、示談契約にあたり結んだ守秘義務の解除を提案。
これにAさんは応じる姿勢を示したが、中居さんはこれを拒否したという。
(文/野村翔太)