
東京都新宿区の高田馬場駅から南に200メートルほどの住宅街で11日、動画配信アプリ「ふわっち」で生配信をしていた“最上あい”名義で活動する佐藤愛里さん(22)が刺され、午前11時過ぎに搬送先の病院で死亡が確認された事件。
最上さんを刺したのは高野健一容疑者(42)で、殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された。
この事件をめぐり、最上さんの婚約者を名乗る油井大顕さん(32)が16日までに、その経緯についてSNSや動画などで告白した。
油井さんが語った経緯は以下のとおり。
油井さんは、最上さんと交際する以前は、人気TikToker・景井ひなさんと交際。景井さんの収入でタワーマンション生活を送っていた。
景井さんとの交際を解消後、最上さんと交際。最上さんが家賃支払いをするという約束のもと、先述のタワマン生活を継続。
しかし、最上さんの収入では家賃支払いがかなわず、油井さんは消費者金融から借金して家賃を支払っていた。
あくまでも最上さんの希望によるタワマン生活継続ということで、油井さんは消費者金融への返済分を最上さんに請求。最上さんの配信収益が油井さんが社長を務める会社に入る仕組みにし、ごくわずかな金額だけ、最上さん個人に渡す形をとった。
最上さんが高野容疑者に多額の借金をしていたことを認識した後も、自身の消費者金融への返済や生活水準の維持を優先し、最上さんから高野容疑者への返済は実現させなかったという。
さらに、高野容疑者からさらにお金を引き出そうとしていたことも半ば自白している。
これまでに、高野容疑者は最上さんに250万円以上の現金を貸しており、一向に返済されず、2023年に返還請求の訴訟に勝訴し満額返済が決定。しかし、最上さんが所在不明となり、全く返済されない状況が続いていたことは明らかになっていた。
今回の油井さんの告白により、その背景に油井さんが色濃く関与していた可能性が高くなってきている。
(文/二宮誠司)