
札幌市が、同市南区の動物園および付随するアトラクション、宿泊施設などを有する「ノースサファリサッポロ」について、運営会社に対し都市計画法にもとづく“除却命令”を出す方針を固めたと、1日の「読売新聞」が報じた。
動物園への除却命令は全国初とみられ、事実上の閉園命令となる。
ノースサファリサッポロは、市中心部から南西約20キロの山間部に位置し、2005年7月にオープン。ライオンやトラ、ツキノワグマなど150種ほどの動物を飼育・展示。様々な動物と触れ合ったり、エサやり体験ができ、猛獣の檻に入るイベントを催すことなどから「日本一危険な動物園」として人気を博してきた。
市によると、園の敷地は全て市街化調整区域内にあるため、飼育施設などの建設には事前許可が必要。
ノースサファリサッポロの運営会社「サクセス観光」は、無許可で同施設を建設。2004年10月、建設工事を確認した市が同社に対し許可を得るよう行政指導。以降も再三指導をしてきたがこれに同社は応じなかったという。
(文/二宮誠司)