20日、俳優の井浦新さんが自身のツイッターを更新。3連発の投稿で、「日本アカデミー賞」に関する愛のある持論を展開した。
まず、「心から喜び合いねぎらい合い共感し合い批判し合い認め合い敬い合い高め合う、日本でも海外でも映画祭映画賞は本来そうなのに日本アカデミー賞だけは失望する映画人映画関係者の方が毎年多いって深刻な問題。選ばれた作品や個人は素晴らしいと思う。けど偏った選考が問題ならば協会組織が問題なのは明白」とコメントした井浦さん。
続けて、「日本を代表するような映画賞になれる素養があるのになれていないのがもったいない。素晴らしい日本の映画はまだまだいっぱいあるのに。今までも警鐘鳴らしてきた映画監督俳優映画人はたくさんいるのにどうして変えられないんだろう。そう思う人たちが協会会員になって選考に関われば少しは変わるのかな」とも語った。
そして、「映芸も極端にだいぶ偏ってるけど映芸の偏りかたとは訳が違う。映芸には愛があるからね。偏愛」とした。
強い愛やこだわりを感じます
「井浦さんのコメントからは、『日本アカデミー賞』に対する呆れや諦めではなく、強い愛やこだわりを感じます。
映画が大好きで、映画を評価する映画祭や映画賞も大好きで、いろんな映画祭・映画賞を毎年見続けている、『日本アカデミー賞』も多分に漏れず見続けている、その中で感じたことを素直に綴ったものでしょう。
他の映画賞以上に『日本アカデミー賞』には日本を代表する映画賞になれる素養を感じている、それなのに大手配給会社や大手事務所、テレビ局などのしがらみによって、主催者の意思とも異なるところで受賞作品や受賞者が決まっているように感じられる、それが歯がゆいというニュアンスを、私は井浦さんのコメントから感じましたよ。
そして、諦めて終わりにするのではなく、今後に向けて改善させていきたいという気持ちも感じました」(メディア記者)
自身も映画人である井浦さんが一石を投じたことで、今後の「日本アカデミー賞」の在り方に何らかの変化、あるいはその変化の兆しのようなものは出てくるのかもしれない。
(文/中野慎二郎)