フジテレビの情報番組『ワイドナショー』が12日、放送された。
中居正広さんによる性加害トラブルをめぐり、事後対応の問題が指摘されている佐々木恭子アナウンサー、中居さんの代理人を務める犬塚浩弁護士を出演させなかった一方で、番組公式サイトなどでは予告していなかった同トラブルに関する言及があった。
ただ、フジテレビが表明したのは、昨年末の「週刊文春」(文藝春秋)報道直後に発表した「トラブルへの関与は一切ない」というスタンスを、再度表明したのみ。
被害者としてほぼ名指しされているのは、元フジテレビの渡邊渚アナウンサー。渡邊さんの被害報告を佐々木アナや幹部社員らは握りつぶしたと文春は報じており、報道の仔細さを考えれば、単純に「関与はありません」で済ませられる問題ではあるまい。
トラブルをどの段階で把握したのか、その後、どのような対応をとったのか、なぜ中居さんはトラブル以降も1年半の間、同局の番組に出演し続けられたのか、社内への調査はどのような手順でどの程度まで行ったのか。
当事者としていくらでも説明を尽くせるはずなのに、それをこの段階に至っても避けている時点で、メディアとしては死んだも同然。
近く、放送免許の停止や取消を通達されても何ら不思議ではない。
(文/木暮雅人)