日本中央競馬会(JRA)の“最軽量馬”として多くのファンに愛された、メロディーレーン(栗東・森田厩舎、牝8)が電撃引退を発表した。
メロディーレーンは2018年10月に京都競馬場で、史上最軽量となる336キロの馬体重でデビュー。
デビュー10戦目となった、翌2019年6月の阪神競馬場での未勝利戦で初勝利。このときの馬体重は340キロで、史上最少体重での優勝記録樹立となった。
さらに、その2戦後に1勝クラスを338キロで勝利。自身の持つ史上最少体重での優勝記録を更新。
直後には、牝馬ながら牡馬クラシック最終戦の菊花賞(G1)に果敢に挑戦。巨漢たちを前に素晴らしい走りを披露し、見事に5着入賞を果たした。
以降も、G2やG1へ格上挑戦を続けながら、着実に自己条件戦での勝利も2つ積み上げ、オープンクラスの馬へと成長していった。
今年1月に3着となっていた万葉Sに、来月再出走する予定で調整が進められていたが、右前肢の深屈腱付近の痛みが再発。関係者で協議した結果、岡田スタッドでの繁殖入りが決まった。
半弟にはG1を3勝(菊花賞、天皇賞春、宝塚記念)のタイトルホルダー(父ドゥラメンテ)がいる血統背景からも、メロディーレーンの産駒には大きな期待と注目が集まることになりそうだ。
(文/豊田武志)