日本中央競馬会(JRA)が10日、所属する藤田菜七子(27=美浦・根本)騎手が昨年4月ごろまで複数回にわたり、調整ルーム居室内に通信機器(スマートフォンやタブレット端末)を持ち込み、使用していたことが判明したと発表。
重大な非行があったものと認められるため、今週末からの騎乗停止を決定。停止期間については、今後、裁定委員会の議定によって決められる。
昨年5月、若手騎手6人に同様の非行が認められた際は30日間の騎乗停止処分だったが、今年5月、水沼元輝騎手の不適切使用と偽装工作が判明した件については9ヶ月間という極めて重い処分が下された。
「週刊文春」(文藝春秋)の報道によると、藤田騎手はこうした状況を知りながら、“優等生”との評価を悪用し、3人以上の外部の人間と通信を行った履歴が残っており、常習的に調整ルームでの通信機器利用をしていた疑いが強まっている。
過去の例に照らせば、数ヶ月以上、場合によっては1年以上の騎乗停止処分を下される可能性もあるだろう。
(文/豊田武志)