8月10日に、死去が発表された日本中央競馬会(JRA)所属騎手の角田大河さん。
同騎手は8月1日の20時30分頃、 函館競馬場の芝コース内に自動車で乗り入れ芝コースを損傷させたとして、同月3日からの騎乗停止処分を下され、停止期間については裁定委員会の議定により決められると発表されていた。
一方で、JRAからの事情聴取を受けた今月2日以降、消息が不明の状態となっていたが、9日、北海道札幌市厚別区のJR上野幌駅で2日に発生した人身事故ではねられた男性の身元が、「滋賀県栗東市に住む20代の男性」と特定されたことが警察から発表されていた。
聴取後には自力で立ち上がれないほどに憔悴していたという情報もあり、自身が犯した問題の重大さを認識した角田騎手が、電車に飛び込み自殺したものとみられる。
これまで、角田さんが函館の芝コースへ自動車で侵入した際、同乗者がいたことはJRAから公表されていたものの、その身元については明かされていない。
一部メディアが、現役騎手であると報じたが、JRAはメディアからの質問に「回答を差し控えさせていただきます」と肯定も否定もしなかった。
そんな同乗者について、「1人ではなく2人。2人とも未成年。JRAは未成年飲酒について隠蔽した」という競馬関係者からの情報が入ってきた。
当事者が死亡したことで、再発防止策等について一切発表する様子をみせていないJRAだが、このままこの問題を闇に葬れば、肝心要の“公正”さに対する信頼が著しく揺らぐことになるのではないだろうか。
(文/豊田武志)