日本中央競馬会（JRA）所属の角田大河騎手（21）が、1日の20時30分頃、函館競馬場の芝コース内に自動車で乗り入れたとして、3日からの騎乗停止処分を下された。
騎乗停止の期間については現状未定で、裁定委員会の議定により決められる。
角田は、当日に函館市内で開催された花火大会を見るためだったと話しているといい、アルコールの摂取はしていなかったという。
函館競馬場の芝コースには、角田騎手の愚かな行為の結果、タイヤ痕が数百メートルにわたりクッキリと残っている。
函館競馬でのレース開催は1年後までないものの、現在開催中の札幌競馬に出走する馬が調整のために使用するなど、芝コースが損傷した影響は直近でもある。
また、芝の手入れはJRA関係者が相当な労力をかけて行っている業務。
それを、当然に知っているはずの、いや知っていなければいけない騎手、それも現役の騎手が芝コースを自動車で傷めるなど言語道断。
また、飲酒はしていなかったと伝えられているものの、犯した行為のあまりの特異性から「とてもシラフの状態だったとは思えない」「シラフでこれをやったならヤバいし、実は飲酒もしていたってことならそれもそれでヤバい」といった疑念ももたれている。
角田騎手は騎手免許を剥奪され、損傷した芝の修繕費用を全額負担するとともに、一定期間、無報酬でJRAの馬場管理に従事するなどのペナルティーが相当だろう。
これほどの競馬に対する冒涜を決して許してはならない。
（文／豊田武志）