パリ五輪、柔道男子60キロ級、日本代表・永山竜樹を相手に“疑惑の判定”で準々決勝を勝利したスペイン代表のガルリゴス。
準々決勝では、審判員から「待て」がかかり、締め技を防御していた永山は全身の力を少し緩めた。ところが、ガルリゴスは締め技を解かず、数秒後、永山の意識が一瞬飛び失神状態になった。これを、審判員は「待て」よりも前に締め技が決まっていたと判断。ガルリゴスの1本勝ちとした。
永山は決着判定直後のガルリゴスとの握手を拒否し、映像での確認を求めて畳に残り続け、予選ブロック後も監督、コーチが10分以上抗議を続けたが、判定は覆らなかった。
その後、ガルリゴスは準決勝で敗れたものの、3位決定戦に勝利し、永山と同じく銅メダル獲得を果たした。
SNSを中心にネットでは、「締め技のときは、特に『待て』の声に注意を払っているはず。聞こえなかったはずがない。百歩譲って、本当に聞こえないのであれば、相手を絞め殺す危険もあるため、今後、こんな選手には出場資格を与えられない」「殺人未遂しておきながら、結局、銅メダル獲得できてるのはおかしい」「審判にもガルリゴスにもペナルティを与えないと、今後、待てを無視した危険な技が横行してしまう」といった声が溢れた。
また、ガルリゴスのインスタグラムには日本はもちろんのこと、各国の柔道ファンなどから「卑怯な勝ち方して恥ずかしくないのか」「銅メダルにふさわしくない。返上しろ」「不正をしたことをどう思っているんだ?」など批判的なコメントが殺到している。
そんな中、ガルリゴス陣営は複数のスペインメディアに対し「永山は負け方を知らなければならないし、エレガントでなければならない。なぜ彼は握手をしなかったのか?彼は意識を失い寝ていたじゃないか。ルールは明確。寝技の攻防では、意識を失えば一本となり、その選手の負けとなるんだ」と語ったという。
それを言うなら、「審判の待てがかかったら、即座に技をやめなければいけない。ルールは明確。それを無視したり、気付かなかったりして、危険な行為を続ければ指導や反則負けとなるんだ」と言ってやりたい。
(文/潮崎達至)