五輪初出場の永山竜樹が3位決定戦でイルディズ(トルコ)を破り、銅メダルを手にした。
準々決勝ではガルリゴス(スペイン)に”疑惑の判定”の末に1本負け。気持ちの整理が難しい状況となったが、見事に逆境をはねのけ、敗者復活戦を勝ち上がり、メダル獲得につなげた。
準々決勝では、審判員から「待て」がかかり、締め技を防御していた永山は全身の力を緩めた。ところが、ガルリゴスは締め技を解かず、数秒後、永山の意識が飛び失神状態になった。これを、審判員は「待て」よりも前に締め技が決まっていたと判断。ガルリゴスの1本勝ちとした。
永山は決着判定直後のガルリゴスとの握手を拒否し、映像での確認を求めて畳に残り続け、予選ブロック後も監督、コーチが10分以上抗議を続けたが、判定は覆らなかった。
ガルリゴスは準決勝で敗れたものの、永山とは反対の山の3位決定戦に臨み、これに勝利。銅メダルを獲得した。
なお、同階級の決勝戦では、開催国・フランスのムハイジェにカザフスタンのスメトフが優勢勝ち。カザフスタン柔道史上、男女を通じて初となる金メダル獲得の快挙を達成した。
(文/潮崎達至)