5月28日に開幕した2024年のセ・パ交流戦。
各チームが5~6試合を消化し、ロッテが3勝1敗2分で首位。4勝2敗のソフトバンク、巨人、楽天が2位タイ、3勝2敗の日本ハムが5位で続いており、上位8チームがわずか1ゲーム差の中にひしめく大混戦模様となっている。
現時点での打撃部門、特に出塁率と長打率を合計した指標であるOPSにおいては、日本ハムの水谷瞬(1.442)、田宮裕涼(1.382)、水野達稀(1.178)がTOP3を独占。
これにヤクルト・長岡秀樹(1.077)、阪神・近本光司(1.042)が続く状況となっている。
深刻な貧打により、チーム成績が振るわず、交流戦開幕直前に松井稼頭央監督の休養、渡辺久信GMの監督代行兼務を発表した西武は、TOP30に入ったのがギリギリ30位の中村剛也だけだった。
しかし、交流戦3戦目の初回に途中出場し、これを機にスタメン定着している滝澤夏央が、そんな西武の一筋の明るい光になろうとしている。
滝澤は現状、4試合16打席の出場にとどまっているため規定打席(チームの消化試合数×3.1打席以上)には4打席ほど不足しているものの、OPSは1.045と隠れ5位なのだ。
渡辺監督代行も「夏央はヒットも打つけど、四球を選べるところが、相手にとって非常にやらしい選手になってきている」と高く評価する、プロ3年目、20歳の若獅子は、次週以降、セ・リーグの投手たちを相手にどんな活躍を見せてくれるだろうか。
(文/千川ちひろ)