24日、ベルーナドームで行われた西武対オリックスの一戦は、オリックスが9-6で勝利。
オリックスは2連勝、西武は8連敗となった。
西武は、1週間前の17日に今シーズン初の1軍登録をしておきながら、ここまでの5試合で1度も出場機会を与えていなかった滝澤夏央を「1番・三塁」でスタメン起用。
これが初回からハマり、滝澤が右中間への、並のバッターであればシングルヒット止まりの打球で、二塁を陥れる好走塁。源田壮亮の犠牲バントで滝澤が三塁へ進むと、一死一三塁から中村剛也が犠牲フライを放ちあっさり1点を先制。
2回も岸潤一郎、平沼翔太の連打からチャンスを作り、西川愛也がタイムリー二塁打で2点を追加。3-0と主導権を握ったかに見えた。
ところが、3回表に先発の高橋光成が突如崩れ一死から3連続四球や森友哉の単打、紅林弘太郎の二塁打などで一挙4点を奪われ逆転を許してしまう。
それでも、5回に蛭間拓哉のタイムリー二塁打で4-4に追いつく粘りを見せる。
しかし、4-4のまま迎えた9回表、マウンドに上がったクローザーのアブレイユが大誤算。3四球と3長短打で一気に5点を失ってしまった。
5点ビハインドで迎えた9回裏は、西武も意地を見せ、二死から蛭間がこの日2本目となるタイムリー二塁打で2点を取り返した。最後は、オリックスのクローザー・マチャドに封じられたものの、球場に詰めかけたファンにいくつもの見せ場を作った。
初起用までに1週間を要した滝澤、安定感と粘り強さのある打撃を見せながら、たびたび活躍の翌日にもスタメン外となるなどしてきた平沼と岸。
この3人が、これまでにはなかった“戦う空気”を西武に醸成していることは間違いない。
25日以降も、蛭間とこの3人について積極起用を続けるべきであることは言うまでもなく、このタイミングまでそれをせず、大型連敗を続けてきた松井稼頭央監督は、交流戦に入る前に責任をとる必要があるのではないだろうか。
(文/千川ちひろ)