東京・西新宿のタワーマンション敷地内で、住人の無職・平澤俊乃さん（25歳）が腹や首をナイフで刺され死亡した殺人事件。
凶行に及び現行犯逮捕された、元運送業で現在はフードデリバリーで生計を立てていた和久井学容疑者と平澤さんの関係については、いわゆる“頂き女子”とその被害者という見方も一部で出ていたが…。
15日の「週刊文春 電子版」（文藝春秋）では、次のように伝えている。
和久井はバツイチで、元妻はキャバクラに務めるキャバ嬢だった。
平澤さんのSNSライブ配信を訪れた和久井が一方的な好意を寄せ、和久井はK-POPグループ「TWICE」、平澤さんは「BLACKPINK」のファンということで、音楽談義に花を咲かせ、関係を深めていった。
2人きりになることを徹底して避けるなど、当初から平澤さんに気持ちがないのは傍から見れば明らかな中、和久井は気持ちを募らせ、ストーカー的な異常行動を繰り返していた。
平澤さんが出店した上野のキャバクラで、和久井は見栄を張り、平澤さんの気を引こうとシャンパンタワーの実施を申し出た。このシャンパンタワーの資金は、愛車とバイクを売って作った1000万円だった。
文春の記事から見えてきたのは、今回の事件、“頂き女子”とその被害者という構図では全くなく、独りよがりなストーカーによる、ただただ身勝手極まりない凶行だったと言えるのではないだろうか。
（文／石田良治）