26日発売の「FRIDAY」(講談社)が、旧ジャニーズ事務所(現・SMILE-UP.)の性加害問題をめぐり「ジャニーズ性加害問題当事者の会」さらには「ワニズアクション」の発起人として活動する、元ジャニーズJr.の二本樹顕理(にほんぎ あきまさ)さんのインタビュー記事を掲載。
二本樹さんは、二宮和也さん、山下智久さん、生田斗真さん、村上信五さんらと同時期にジャニーズ事務所へ入所した人物。
これまでも、繰り返し「性被害者たちが悪質な誹謗中傷により二次被害を受け続けている」と訴えてきた二本樹さんは、今回のインタビューで「誹謗中傷で妻の心労が絶えず、夫婦で話し合って、彼女の祖国・アイルランドで子育てをすることにしました」と、卑劣で苛烈な誹謗中傷が収まらない現況と、拠点を海外に移さざるを得なかったことを明かしている。
なお、活動はオンラインで続けていくという。
SMILE-UP.は、会見時に1度、軽く触れた以外では、性被害者向けの専用サイトでのみ誹謗中傷への注意喚起文を掲載しているだけ(そもそも、注意喚起すべき相手が違うのだが)で、抜本的な対策をとったとは全く言えない状況にある。
むしろ、「被害者でない可能性が高い方々が、本当の被害者の方々の証言を使って虚偽の話をされているケースが複数ある」との声明を昨年10月上旬に出し、誹謗中傷を誘発するような姿勢すらとってきた。
その結果、実際に性被害に遭っていた男性が、誹謗中傷を苦に自ら命を絶つというあってはならない悲惨な事件も招いた。
それにもかかわらず、先述の「被害者でない可能性が高い方々が~」の声明は、今なお、取り下げられることなく掲載されたままとなっている。
そして、今回、誹謗中傷により二本樹さんは海外への転居を余儀なくされていたことが分かった。
一連の問題をめぐる1回目の会見(2023年9月7日)から、間もなく8ヶ月が経過しようとしているが、ジャニーズ問題は解決へ向かうどころか、ますます拡大していると評価するのが適当だろう。
(文/福田優太郎)