英BBCニュースが3月30日、昨年報じたジャニーズ問題に関するドキュメンタリー番組の続編を放送した。
また、番組には収まりきらなかった部分も含め、SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)の社長・東山紀之さんへの35分強に及ぶインタビュー動画もYouTubeで公開した。
インタビューの中で東山さんは、終始、インタビュアーの質問に噛み合わない回答や、事前の調査や取材など丁寧な準備がうかがえる質問にそぐわない極めて浅慮な回答を繰り返していた。
当然ながら、動画を見た方々からは多数の失望や呆れの声が上がっており、だましだまし行ってきた「解体的出直し」っぽいものが、完全なるハリボテだったことが表面化したと言えるだろう。
このインタビューを受け、元海外大学教員、元全国紙記者、日本記者クラブ会員でありアカデミック・ジャーナリストの柴田優呼さんは、自身のX(旧Twitter)に次のように投稿した。
「東山紀之SU社長そして大谷翔平選手と、ある種の日本人男性の成熟さの欠如が国際的にあらわになった。性暴力被害者にどんな配慮が必要かも知らないのに、自分以外コミュニケーションは取れないと言う東山氏。口座管理もできない大谷氏。エンタメと野球以外やらないでいいと周囲も社会も許してきた結果」
無数の被害者を生み出した、それも未成年の子どもたちを対象とした、おぞましい性的虐待。その加害行為に多大に貢献し続けた企業のトップ。その立場を全く理解していないことがインタビューにより判明した東山紀之さん。
家族以上とも言えるほどの関係にあった水原一平通訳から、多額の現金を窃盗されたと語っている大谷翔平選手。
加害者と被害者。この点だけでも、明確な立場の違いがあり、それぞれが置かれた状況や責任などを考えれば考えるほど、両者を同列に語ることは憚られるべきではないかと考える。
なお、柴田さんの投稿を、音楽プロデューサーの松尾潔さん、ジャーナリストの鈴木エイトさんが、いずれも自身の考えなどを添えることなく、そのままリポストしており、投稿内容に賛同しているものとみられる。
(文/福田優太郎)