英BBCニュースが30日、昨年報じたジャニーズ問題に関するドキュメンタリー番組の続編を放送した。(31日午前中に再放送予定あり)
SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)の社長・東山紀之さんが、BBCのインタビューに答える様子もあった。
事前公開されていたショートバージョンで、すでに以下3点の重大事実および私見に言及していることが明らかになっていた。
・ジャニー喜多川以外にも2人、性加害者がいる
・上記加害者を被害者が刑事告訴するなら協力するけど、被害者が誰だか分からない
・誹謗中傷は無くしたいが言論の自由もある
これに加え、SMILE-UP.サイドがBBCに対し「実際には被害に遭っていない者が、虚偽の被害申告をしていることについて取材してほしい」と依頼していたことが、本編の放送で新たに分かった。
被害申告の実態から見れば、虚偽申告はごくごく少数。これを殊更に強調して報じれば、加害サイドが被害サイドに「嘘をつくな」と圧力をかけているも同然。俗っぽい言い方をすれば、犬笛を吹いているも同然。
すでに、昨年10月、SMILE-UP.は「被害者でない可能性が高い方々が、本当の被害者の方々の証言を使って虚偽の話をされているケースが複数あるという情報にも接し~」との声明を発表。これにより、実際に被害に遭った多くの方々に対し卑劣な誹謗中傷が激化したという事実がある。
また、誹謗中傷が性被害者の心に多大なるダメージを与え、自殺者を出してしまったという事実もある。
それにもかかわらず、BBCを通じて、またも実際に被害に遭った方々の口を封じようとしていたのだ。
無論、BBCはSMILE-UP.のこのような愚策に応じるはずもなく、明確に拒否し、このような愚かな依頼があったことを、放送を通じて世界に発信してくれた。
あらためて、SMILE-UP.が社会通念から逸脱・乖離した存在であることが広く世界に知れ渡っていっている。
(文/福田優太郎)