4日、前日に分かった広島県尾道市にある“シネマ尾道”での4月24日からの映画『天外者』の上映決定に続いて、またも4月に「追加上映」の予定が増えたことが分かった。
佐賀県唐津市にある“シアター・エンヤ”で4月23日から公開予定となっている。
「天からの授かりもの」
今さら説明は不要かもしれないが、『天外者』は「てんがらもん」と読み、薩摩ことばで「天からの授かりもの」を語源とする「凄まじい才能の持ち主」を意味する。
映画『天外者』は田中光敏監督作品で、配給はギグリーボックス。
そして、主人公である幕末から明治にかけての偉人・五代友厚を演じているのが、昨年7月に急逝された俳優の三浦春馬さんだ。
同映画はコロナ禍や三浦さんの急逝を受け、一時はお蔵入りさえも心配されたが、三浦さんの最後の主演での勇姿に光をあてようという西川貴教さん、三浦翔平さん、蓮佛美沙子さん、森川葵さん、森永悠希さんら共演者たちや、田中監督を始めとする制作陣の熱意が実を結び、昨年12月11日より全国公開スタート。
当初はミニシアターやシネコンなど大劇場であっても小規模スクリーンでの上映がメインで、2020年中に上映終了を迎える見込みだった。
ところが、先述した作品を世に出したいという多くの人たちの熱意に、ファンが呼応する形で連日チケット完売が各地で起こる大盛況。
映画関連グッズもあっという間に売り切れとなるなど、勢いはどんどん加速。
次第に、「上映期間延長」「追加上映」「再上映」「ドライブインシアター上映」など異例の動きが増えていき、今や3ヶ月におよぶロングランとなろうとしている。
だが、いまだに「追加上映」が決まっていく様子を見る限り、『天外者』の歩みにはまだまだ先がある。
ネガティブな意味ではなく、ゴールが見えないという言葉があてはまる状況なのだ。
配給元のギグリーボックスからも、新たな発表がまだ続くことが予告されている。
どこまでも続いていく『天外者』の進む道のりに、これからも注目していきたい。
(文/西野麻衣)