8日より全国公開となっている映画『ゴールド・ボーイ』（監督：金子修介さん、配給：東京テアトル／チームジョイ）。
中国の作家、ズー・ジンチェンさんの小説「悪童たち」を原作に、舞台を沖縄に移して映画化された、殺人犯と少年たちが繰り広げる心理戦の行方を描いたクライムサスペンス。
主人公でサイコな殺人犯・東昇を岡田将生さん、東と対峙する3人の少年少女を羽村仁成さん、星乃あんなさん、前出燿志さんがそれぞれ演じている。
同日公開となった、佐々木蔵之介さん主演、木村多江さん、齋藤飛鳥さん、津田健次郎さん、高橋恭平（なにわ男子）さんらが共演の『マイホームヒーロー』や、15日公開の『変な家』『恋わずらいのエリー』『FLY! フライ！』などに比べ、極端にCM・プロモーションの少なかった同映画だが…。
鑑賞者の評価は軒並み高く、日本最大の映画専門サイト「映画.com」でのレビュー平均点も4.0点（15日時点）と極めて高い数値を記録している。
中でも、自らの欲望にまっしぐらなサイコな男・東昇を演じた岡田さんと、東を相手に一歩も引かず、時に少年らしく、時に大人顔負けな空気感で、凄まじい頭脳明晰ぶりを見せつける安室朝陽を演じた羽村さんへの称賛の声が非常に多い。「岡田さんも凄かったけど、そんな岡田さんを羽村くんが食っていた」といった声もある。
羽村さんは、現在16歳。6歳当時からナベプロに所属し子役として数々のドラマに出演。2019年7月にジャニーズ事務所（現・SMILE-UP.）へ移籍。現在は、ジュニア内ユニット「Go!Go!kids」のメンバーとして活動中。
ジャニーズ移籍後も、2021年1月期に、長瀬智也さん主演『俺の家の話』（TBS系）で、長瀬さん演じる主人公の息子で、学習障害と多動症を抱える難役を好演。同年10月期の柳楽優弥さん主演『二月の勝者-絶対合格の教室-』（日本テレビ系）にも主要キャストとして出演した。
しかし、2022年8月以降はテレビドラマの出演はなく、『ゴールド・ボーイ』以降の映画出演予定もこれまでのところ聞こえてきていない。
SMILE-UP.が置かれている状況や、俳優業をメインとしていた先輩たちが続々と同事務所を離れ活路を見出していることを考えると、羽村さんにも近い将来、SMILE-UP.およびSTARTO ENTERTAINMENTからは離れ、古巣のナベプロへ再移籍するなどして、俳優として大きく羽ばたくことを期待したい。
（文／一ノ瀬亘）