28日、滋賀県は大津市皇子山陸上競技場発着で「びわ湖毎日マラソン」が行われ、富士通所属の鈴木健吾さんが2時間4分56秒と、日本人で初めて2時間5分の壁を破る日本新記録で優勝を果たした。
従来の日本記録は、昨年の東京マラソンでナイキ所属の大迫傑さんがマークした2時間5分29秒で、鈴木さんは30秒近くも記録を更新したことになる。
レース後に鈴木さんは「このタイムが出ると思わなかった。自分が一番ビックリしている。最後の大会で日本記録、大会記録を出せて、誇りに思います」とコメント。
すがすがしい笑顔を見せていたのだが、マラソンファンの間では、鈴木さんの快挙を祝う声とともに、あることを惜しむ声が多数上がっているという。
ボーナスがゼロ円
「日本新記録を達成した際に支給されていた『1億円』のボーナスのことですね。
2015年7月から導入されたもので、2018年2月の東京マラソンでは設楽悠太さんが2時間6分11秒の当時の日本新記録をマークし『1億円』をゲット。
2018年10月のシカゴマラソンと2020年3月の東京マラソンで、それぞれ当時の日本新記録をマークした大迫傑さんは2回とも『1億円』のボーナス、合計で『2億円』をゲットしていました。
ただ、この『1億円』ボーナスの制度は、2020年のびわ湖毎日マラソンを最後に終了となっていますので、今回見事な日本新記録をマークした鈴木さんには『1億円』ボーナスはありません。
大会が設定した優勝賞金もありませんので、『何とも惜しい…』という声がマラソンファンなどを中心に上がっていますよ」(スポーツ記者)
方や2億円をゲットした大迫さん、一方でボーナスがゼロ円の鈴木さん。
ルールやタイミング次第で致し方ないとは言え……確かに惜しいだろう。
(文/有村和巳)