昨年10～12月期放送の日本テレビ系ドラマ『セクシー田中さん』の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが急逝したことを受け、8日、小学館の雑誌「プチコミック」の公式サイトが、「小学館・第一コミック局 編集者一同」の総意とする声明を発表した。
小学館では6日に社員向けの説明会を開催したものの、「社外に発信する予定はない」という社としてのスタンスを示していた。
「小学館・第一コミック局 編集者一同」による声明は、冒頭に「本メッセージは、我々現場の編集者が書いているものです」との断りがあり、小学館の会社としてのメッセージではないことを強調。
そのうえで、「芦原先生は、皆様が作品を読んでご想像されるとおり、とても誠実で優しい方でした。そして、常にフェアな方でもありました」と、芦原さんの人柄を回想。
「著者の意向が尊重されることは当たり前のことであり、断じて我が儘や鬱陶しい行為などではありません」と、芦原さんや原作者たちに寄り添う姿勢を明確にしている。
また、「ドラマ制作にあたってくださっていたスタッフの皆様にはご意向が伝わっていた状況は事実かと思います」との記述があり、これは、同ドラマの1～8話で脚本を務めた脚本家・相沢友子さんが、8日、インスタグラムの投稿において「芦原先生がブログに書かれていた経緯は、私にとっては初めて聞くことばかり」と発信したことと真向から対立する内容となっている。
日本テレビがきちんと相沢さんに、芦原さんの意向を伝えていなかったのか、それとも、相沢さんが今回発信した内容に事実と異なる部分があるのか。
いずれにせよ、日本テレビが詳細な経緯や問題点について発信することが必要不可欠であることは間違いない。
（文／兵藤瑠衣）