プロボクサーの穴口一輝さんが2日午後、入院していた病院で逝去。23歳だった。
穴口さんは、昨年12月26日、井上尚弥選手のスーパーバンタム級4団体統一戦の前座として行われた、堤聖也選手との日本バンタム級タイトルマッチ(10回戦)を闘い、僅差の判定ながら0-3でタイトル奪取とはならず。
試合直後、足元がおぼつかない様子を見せていた穴口さんは意識を失い緊急搬送。右硬膜下血種の開頭手術が行われ、手術は無事成功。しかし、その後も意識が戻ることはなく、息を引き取った。
穴口さんと堤選手による激闘は、2日に開かれたボクシングの23年度年間表彰において、年間最高試合に選出されていた。
4団体統一のスーパーバンタム級王者となった井上選手は3日、自身のX(旧Twitter)を更新。
プロ格闘家の青木真也さんが投稿した「年間最高試合が死亡事故なのはその競技を疑わざるをえないと思うんですよね」との言葉を引用しつつ、穴口さんが「年間最高試合に選ばれたのは穴口選手へのエールでもあったと思います。受賞された40分後に息を引き取ったと聞いてますので皆さんには誤解だけはして欲しくないと思います」と、日本ボクシングコミッション(JBC)による表彰の意図を代弁した。
(文/樋口健太郎)